豊年祈願で元気よく棒踊りを奉納する嶋仲公民館の子どもたち＝12日、祖納の十山御願

集落が東西に分かれて綱を引き合った大綱引き。西が勝利した＝12日、町役場前

　【与那国】祖納の東、西、嶋仲で構成する「祖納自治公民館連絡協議会」は12日午後、「十山御願」(とやまうがん)で豊年祭を行い、この一年の収穫への感謝と向こう一年の豊年を祈願、各館が伝統芸能を奉納した。 　午前は子ども会、農協などの各団体おみこしパレードに続き役場前で大綱引きを行い、集落の東、西に分かれて引き合い西が勝利。勝者の指笛やドラ、太鼓が鳴り響き人々は乱舞した。 　午後からは「十山御願」に舞台を移し、祝賀会と各館の芸能を奉納した。　 　同協議会長の福里貢辰氏(東自治公民館館長)は「豊作で島の安泰ゆがふゆを願う」と喜びを述べ、外間守吉町長は「ことしは台風襲来が少なく農家の生産力に期待したい」とあいさつした。 　各館の奉納芸能では、棒踊りの演舞者がナギナタや六尺棒を振り回し、子どもたちの大人顔負けの三尺棒で踊る「スラ棒踊」の独特の演技には、会場から花銭が投げられ指笛が飛び交った。 　夜は同御願でドゥンタが行われ、祭り火がたかれた境内で住民が火の回りを囲み巻き踊りで無病息災を願った。(田頭政英通信員)