学校で保護したサシバを放鳥 伊津部小 児童ら「元気でね、また合おうね」

伊藤獣医師(手前)の手から放鳥され、飛んでいくサシバと見守る児童ら=1日、鹿児島県奄美市の伊津部小学校
鹿児島県奄美市の伊津部小学校(山田吉夫校長・児童195人)で衰弱した状態で発見・保護され、いんまや動物病院(龍郷町)で治療を終えたサシバが1日、児童らに見守られながら校庭から放鳥された。治療した伊藤圭子獣医師の手からサシバが飛び立つと児童たちも思わず走り出し、手を降り「元気でね」と見送った。しっかりと両翼を広げ飛んで行く姿を、児童たちはうれしそうに見上げていた。
サシバはタカの仲間で、環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類。保護されたサシバは若い雌の成鳥で、2月16日の体育の授業中、カラスにつつかれているところを教員が発見。奄美博物館を通して、連絡を受けた伊藤獣医師が治療した。
サシバは谷ごとに1羽ずつ縄張りを形成し、同じ個体が毎年同じ地域に渡って来ることから、伊藤獣医師が保護された同校での放鳥を決定した。
野生復帰を見届けた児童たちは「サシバ大好き。飛んでくれてほっとした」「初めてサシバを見た。かわいかった。また合いたい」と笑顔で話した。
伊藤獣医師は「餌もしっかり食べ体重も回復した。尾羽が数枚抜けてしまったが、きれいに抜けていたので生えてくると思う。子どもたちの野生生物への関心につながれば」と話した。
放鳥後、伊藤獣医師は同校へ「けがをした野生生物を発見した際に役立ててほしい」とどうぶつレスキューボックスを寄贈した。
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