コノハズクが野生復帰 奄美大島 防鳥ネットに絡まり保護
けがから回復して森に返されたリュウキュウコノハズク=23日、鹿児島県龍郷町
鹿児島県龍郷町の畑で防鳥ネットに絡まり保護されたリュウキュウコノハズクが23日、発見場所近くの森に返された。左翼の靱帯(じんたい)を損傷していたが、奄美市名瀬のゆいの島どうぶつ病院で約2週間、治療を受けて回復した。病院スタッフの轟奈歩さん(24)は「無事に飛んでくれてうれしい。野生に帰って元気に過ごして」と喜んだ。
リュウキュウコノハズクは日本で最も小さいフクロウの仲間。全長約22センチ。「奄美の野鳥図鑑」(奄美野鳥の会)によると、奄美大島以南の琉球列島に生息。夜行性で夜に「コホッ、コホッ」と鳴く。
龍郷町芦徳の畑で今月1日、ヒヨドリによる農作物被害防止のため設置していたネットに、リュウキュウコノハズクが絡まっているのを同町の男性が見つけて保護し、ゆいの島どうぶつ病院へ運んだ。
保護されたのは成鳥で雌雄は不明。脱水症状があり衰弱していた。損傷した左翼を固定して治療を続けたところ、次第に自力で餌を食べるようになり、約2週間で飛べるようになった。保護時に約90グラムだった体重は約100グラムまで増えた。
回復したリュウキュウコノハズクは23日夕方、同病院のスタッフらが見守る中、同町の芦徳漁港近くで放され、真っすぐに森の方へ飛んで行った。
防鳥ネットに野鳥が絡まって発見が遅れると、死んでしまうこともある。同病院は網目が細かく、糸がたるみにくいネットを設置することや、こまめに見回るように呼び掛けている。破れたネットを放置すると希少な動物が掛かる恐れもあるため、「適切に管理してほしい」と被害防止を求めた。
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