彫刻家・一色さんの作品と対面 致道博物館 寄贈者の原科夫妻訪問
高村光太郎賞などを受賞した彫刻家・一色邦彦さん(1935―2022年)のブロンズ像作品が鶴岡市の致道博物館に寄贈され、寄贈者の銅版画家・原科成美さん(75)、一枝さん(74)夫妻(東京都江戸川区在住)が19日、同館を訪れて酒井忠久館長と懇談した。一色さんは昨年12月に87歳で死去しており、成美さんは「長くわが家で保管したままだった一色さんの作品を多くの方々から見てもらえるようになった。亡くなられた一色さんの供養になる」と感慨深そうに話した。
一色さんは東京生まれで、父親の郷里の茨城県土浦市に疎開。東京藝術大彫刻科卒業。数々の賞を受賞するとともに、全国各地で個展を開くなど活躍した。
成美さんは土浦市出身で原科夫妻は古くから一色さんと親交があり、一色さんの1996年の作品「津舞1」(高さ約80センチ)が、一枝さんの父親を通じて原科夫妻に贈られた。長く保管されたままで公開されることはなかったが、鶴岡市と江戸川区の友好都市交流で原科夫妻と30年来のつながりがある菅原弘紀さん(78)=県自動車販売店リサイクルセンター専務=が仲介する形で、この作品が2020年8月、致道博物館に寄贈された。
コロナ禍で原科夫妻は寄贈の際に立ち会うことができず、この日初めて致道博物館展示会場入り口に設置された一色さんの作品と対面した。
武蔵野美術大卒で銅版画家の成美さんはイタリアをはじめ欧州を中心に海外で多くの個展を開き、イタリア・フィレンツェの美術館などに作品が収蔵されている。国内でも各地で個展が開催され、鶴岡市では95年にトヨタカローラ鶴岡店ふれあいギャラリーで初の個展開催以来、致道博物館や今井アートギャラリーで個展を開いている。成美さんは「縁のある鶴岡市の致道博物館に展示していただいた。とても良い場所に展示していただき、一色さんも作品を見てもらえるようになって喜んでいるのでは」と話した。作品の題名は漁港で見た舞のことを示すという。一色さんのシリーズ作品の一つ「津舞2」は66年の第9回高村光太郎賞を受賞した。
寄贈を受けた酒井館長は「設置した一色さんの素晴らしい作品を、原科さん夫妻からようやく見ていただくことができた。菅原さんはじめ関係した皆さんのおかげです」と感謝の言葉を述べた。

一色さんのブロンズ像作品「津舞1」と寄贈者の原科成美さん(左)、一枝さん夫妻=19日、鶴岡市・致道博物館展示会場入り口
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