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紀伊民報社

「世界で一つ」のTシャツ作ります 事業所利用者がデザイン、印刷

事業所の利用者がデザインしたTシャツやトートバッグ(和歌山県田辺市たきない町で)

 障害児者や家族を支援する認定NPO「ころん」(小川麻美理事長)は、依頼に応じたオリジナルデザインのTシャツ作りを、和歌山県田辺市たきない町の多機能型事業所「coe(コー)」で始めた。障害者の仕事を生み出して安定的な収入につなげることや、生きがいを感じてもらうことが目的。

 重い障害のある人は高校や支援学校卒業後の居場所や仕事の選択肢が少ない現状がある。「コー」はそうした人たちの居場所づくりを目指し、昨年6月に開所した。「ICT(情報通信技術)」部屋を設け、タブレットやパソコンでソフトの使い方やデザインの仕方を学べるようにしている。
 オリジナルTシャツ作りは、2021年と22年秋に白浜町の白良浜で開かれた「ひらひらTシャツアート展」での活動をきっかけに、利用者が楽しみながら社会参加する第一歩として始めた。
 事業所に通う18歳以上の利用者が、依頼主が持ち込んだ写真やイラストなどのデザインを職員とともに加工し、印刷する。希望があれば、相談しながらデザインの作成もする。
 使用するTシャツはニット生地の製造から染色、裁断、縫製まで、県内の企業や障害者福祉施設が手がける「和歌山産」。売り上げの一部は製作に携わった障害者の賃金に反映される。
 価格は「和歌山Tシャツ」が1枚4千円、トートバッグが1500円で、いずれもデザイン加工料、印刷代込み。デザインの作成を希望する場合は追加で作成料1万円。
 既製や持ち込みのTシャツに印刷することもできる。その場合はデザイン加工料が1デザイン5千円から。印刷代は1枚千円程度(枚数によって異なる)。
 四肢にまひのある木村由季さん(20)はデザインや印刷のほか「モデル」としてTシャツを着て交流サイト(SNS)で宣伝もしている。「若い人から高齢の方までいろんな人に見てもらい、注文してもらえたらうれしい」と力を込める。
 小川理事長は「本格的にデザインを学んでいる人から、きれいな色や描くことが好きという人など幅広い利用者が通っており、職員も含めて皆がチームとなって作り上げている。今後の活動の広がりなどさまざまな可能性を感じている」と話した。
 問い合わせは、ころん(0739・33・2278)へ。

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