春定番のウスイエンドウ ハウス産収穫始まる

大きく実ったウスイエンドウを収穫する農家(和歌山県みなべ町東吉田で)
日本一のウスイエンドウの産地、和歌山県みなべ町や印南町でハウス産の収穫が進んでいる。3月上旬から4月上旬にかけてが最盛期で、5月上旬まで続く。今季は順調に育っているという。
ウスイエンドウは、みなべ町では梅に次いで栽培が盛んな農作物。とりわけ上南部地域でハウス産が多い。JA紀州みなべ営農センターによると、みなべいなみ豆部会所属でウスイエンドウをハウスで栽培している農家は160軒あり、栽培面積は計約24ヘクタール。
今季のハウス産の収穫は昨年12月下旬から徐々に始まった。
梅とウスイエンドウを栽培しているみなべ町東吉田の堀口昭一さん(67)は1月末から始め、今は5、6日に1回のペースで収穫している。最盛期には毎日収穫する。堀口さんは「昨年の夏場の状況が良かったおかげか、量も品質も昨季よりはるかに良い」という。娘婿が昨年に就農したこともあり、ハウスを1棟増やす計画で「日々勉強しなければならず大変だが、やりがいがある。まだまだ頑張る」と笑顔で語る。
露地産の収穫は4月上旬から始まり、5月中旬まで続く。同部会所属では農家131軒が栽培しており、面積は計約12ヘクタール。1月にあった降雪の影響を受けており、回復が期待される。
同部会所属の農家が収穫したウスイエンドウは、JA紀州を通じて関西や中京の市場に出荷している。地元の農産物直売所にも並ぶ。出荷量は平年並みの460トンを見込んでいる。JA紀州とは別に、独自で県外に出荷している農家もある。
ウスイエンドウはグリーンピースと同様に実を食べるエンドウ豆の一種。ホクホクした食感で甘いのが特徴。豆ご飯や卵とじのほか、焼いたり煮たりしてもおいしいという。
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