
試験運用している体験小屋で釣りをする関係者
三種町内のワカサギ釣り愛好者で組織する「三種公魚釣同好会」は、同町鹿渡の八郎潟東部承水路の氷上に、穴釣り用の体験小屋を設置した。今季は関係者が試験運用し、来季は貸し出しを検討。同好会は、ワカサギの氷上穴釣りができる東部承水路を貴重な観光資源と受け止めており、初心者などが氷上穴釣りを満喫できるように体験小屋を今後利用していきたい考えだ。
三種公魚釣同好会は、八郎潟東部承水路でのワカサギの氷上穴釣りを観光資源として有効活用しようと昨年1月に町内の愛好者6人で立ち上げた。東部承水路には氷上穴釣りを目的に東北各県などから毎年多くの人が訪れるが、現地は釣り場として管理されているわけでなく、同好会は安全対策や来訪者の対応など環境整備に励んでいる。
同好会を主宰する児玉善樹さん(57)は「初心者やテントを持たない人などに体験してもらい、ワカサギの氷上穴釣りへの関心を高めてほしい」と考え、体験小屋の製作を進めた。
体験小屋は幅約2㍍、奥行き約3㍍、高さ約1・8㍍で、大人3人が入れる。重量は約200㌔。型枠に秋田杉、壁は軽量なポリプロピレン製の板を使用している。小屋内での暖房器具の使用を想定し、通気口を設けている。
体験小屋は4日午前に氷上に設置。5日は児玉さんから手ほどきを受けながら氷上穴釣りに挑戦する関係者の姿が見られ、風や寒さをそれほど感じられない快適な環境でワカサギを釣り上げ、笑顔を見せていた。
同好会によると、今季は試験運用し、体験小屋の有効性を実証する。来季に向け、大人2人が入れる大きさの体験小屋を2棟ほど製作し、竿(さお)や餌などの道具一式と合わせた貸し出しを検討していく。
児玉さんは「体験小屋は釣りを楽しむためのものではあるが、転落事故の発生など有事の際は避難場所としても役立てる」と話している。
東部承水路の現在の氷の厚さは約20㌢。ワカサギの氷上穴釣りは盛期を迎えており、5日は午前11時の時点で70ほどのテントが張られ、この時期ならではのアクティビティーを楽しんでいた。
氷の状態は天候によって変化が生じるため、転落事故を未然に防ぐ観点から釣り穴への目印設置や帰宅時の穴埋め、ライフジャケットの着用が求められている。
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