全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

100年先まで継承誓う 沖永良部島 危機言語・方言サミット、大会宣言採択

シマムニパフォーマンスグループ「ひーぬむん」による大会宣言=29日、鹿児島県知名町のあしびの郷・ちな

 「ウム ムニタガ 50ネンタチム 100ネンタチム キカユヌイェー、ナマ ムンナゲシ ハミチキティ ヌクサーヤー!(この言葉たちが50年たっても100年たっても聞こえるように、今みんなで一生懸命残そうね!」-。2022年度危機的な状況にある言語・方言サミット(文化庁、県、知名町など主催・共催)は最終日の29日、鹿児島県知名町のおきえらぶ文化ホールあしびの郷・ちなであり、各地域の言語・方言の多様性を尊重し、力を合わせて継承することを誓う大会宣言を採択した。

 サミットは28日から開催。最終日は沖永良部島内でのシマムニ(同島方言)継承に向けた協議やブース発表があった。

 初めにオンライン講話があり、方言学者の木部暢子さんが方言継承の取り組み状況などを解説。北海道大学アイヌ・先住民研究センターの北原モコットゥナシさんは、極めて深刻な危機にあるとされるアイヌ語継承の現状と課題を報告した。

 「シマムニ継承の取り組みを家庭に」をテーマとした協議では、3世代でシマムニ継承に取り組む知名町の前田さん一家が、シマムニによる会話や交換ノート、SNS(インターネット交流サイト)でのやりとりなど、家庭での取り組みを通じた成果や苦労を紹介した。

 知名中2年の前田悠羽さん(14)は「家族みんなで継承に取り組んでいるという気持ちがいいなあと思う。祖母がクイズみたいにシマムニの学習環境をつくってくれるのが楽しい」、母のゆり香さん(43)は「数カ月から1年ほどでかなり話せるようになった。私たちのようなどこにでもいる家族が1家族、1人からでも取り組み始めれば、大事な言葉が残っていくのでは」などと語った。

 悠羽さんの祖母の勝間千津子さん(70)は「学ぼうとする孫の気持ちがうれしく、できるだけシマムニで話し掛けるように心掛けた。孫が大きくなるにつれて、(孫と)関わることが少なくなってきたが、この関わりを次は地域の子どもや周りの大人につなげ、違和感なくシマムニで会話できるようになれれば」と話した。

 会場ホワイエでのブース発表では、各学校や地域団体、行政がシマムニ継承の取り組みをパネル展示。多くの来場者が各ブースを回って説明を聞いていた。

 シマムニ継承に取り組む知名町のパフォーマンスグループ「ひーぬむん」が力強く大会宣言。歌とダンスで会場を盛り上げ、大会を締めくくった。

関連記事

紀伊民報社

二階氏三男に出馬要請 次期衆院選の新2区 和歌山県町村会

 和歌山県町村会(会長=岡本章九度山町長)は24日、自民党の二階俊博元幹事長の公設秘書で、二階氏の三男に当たる伸康氏(46)に、次期衆院新2区への立候補を要請した。伸康氏は「今は秘書の立場。これ...

危険運転トラえる! おびひろ動物園 マオ、「広報官」に任命

 帯広署(工藤博光署長)は23日、おびひろ動物園(稲葉利行園長)のアムールトラ「マオ」(雌、13歳)を「交通死亡事故抑止広報官」に任命した。危険な運転者を「捉(トラ)」え、交通死亡事故ゼロに「トラ...

荘内日報社

酒田中心部に複合シェア施設 空き店舗リノベーション 移住者の新たな受け皿 プ..

 酒田市中心部の空き店舗を活用してシェアオフィスとシェアハウス、飲食店の展開を想定する店舗・キッチンを合わせ持つ「複合シェア施設」を整備する「ブランニュースペースなかまち」プロジェクトがスタートし...

宇部日報社

バス・タクシー運転士不足対応策など意見交換 公的支援や業務効率化を 確保..

 バス・タクシー運転士確保対策連携協議会の初会合は23日、県庁で開かれた。深刻化する運転士不足に対応するため今年度から始まった連携事業の一環。委員8人が現状や対応策について意見を交わした。 ...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク