
三種公魚釣同好会が八郎潟東部承水路の釣り場を案内する看板を設置。反射材も貼っている
三種町鹿渡の八郎潟東部承水路でのワカサギの氷上穴釣りを地域振興につなげようと、町内のワカサギ釣り愛好者で組織する「三種公魚(わかさぎ)釣同好会」は今冬も安全対策を進めるとともに、要望が寄せられていた簡易トイレを設置するなど環境整備を進めている。同好会関係者は「東部承水路はワカサギ釣りを楽しめる貴重な場所。観光資源として有望であり、訪れる人に安全に釣りをして喜んでもらいたい」と話している。
三種公魚釣同好会は、八郎潟東部承水路でのワカサギの氷上穴釣りを観光資源として有効活用しようと昨年1月に町内の愛好者6人で立ち上げた。氷上穴釣りを目的に東北各県などから毎年多くの人が訪れるが、現地は釣り場として管理されているわけでなく、同好会は安全対策や来訪者の対応など環境整備に励んでいる。
簡易トイレ設置
昨冬は転落事故防止を呼び掛ける看板や救助用具を現地に設置したが、今冬は新たに釣り場を案内する看板を立てた。東部承水路は水の流れによって凍結しにくい箇所があり、危険な区域に進入しないように周知している。また、これまでトイレの設置を求める声が多かったことから対応を検討していたところ、町民から簡易トイレの提供があり、現地に設置した。
このほか、氷上穴釣り用の小屋も製作。テントを持たない初心者に体験してもらおうと考案したもので、大人3人が入ることができる。結氷し、現地の安全が確認されたら、試験釣行し、今後の活用を本格的に検討していく。
同好会を主宰する児玉善樹さん(56)は祖父が八郎潟の漁師だったこともあり、子どもの頃からワカサギ釣りに親しんできた。地元の東部承水路は観光資源になり得るとして、青森県三沢市の姉沼や盛岡市の岩洞湖、宮城県栗原市の花山湖、福島県北塩原村の桧原湖など各地に出掛け、休憩所や駐車場、トイレといった関連施設の運営管理などを見て学んできた。
現地に会員常駐
児玉さんは「東部承水路は有望なフィールド。秋田自動車道の琴丘森岳インターチェンジから近いなど交通面も良い。転落事故を防ぐなど安全に釣りを楽しんでもらうためにも、環境整備が求められる。地域の人たちとワカサギの氷上穴釣りができる東部承水路の活用の在り方を検討していきたい」と話している。
今冬は、現時点で結氷が十分でない。氷上穴釣りができるようになると、同好会では会員が現地に常駐する。転落事故などを防ぐため、釣り穴への目印設置や帰宅時の穴埋め、ライフジャケットの着用、テント内で暖房器具を使う際の換気など安全対策の徹底を呼び掛けている。
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