市が災害デジタルマップ開発に力 常盤小で実証実験【宇部】

検索や3D表示で分かりやすく
宇部市は地元企業などと、7種類のハザードマップを重ね合わせて見られるデジタルマップの開発に取り組んでいる。12日には実証実験として常盤小(沖中直樹校長)でマップを使った防災授業を実施。児童は検索や3次元(3D)表示といったデジタルならではの機能を駆使し、地域防災への理解を深めた。
市のハザードマップは洪水、高潮、地震など災害の種類ごとにあり、災害の同時発生リスクが理解しにくいなどの状況を生んでいた。マップの見やすさを向上させて地域防災力の強化を図るため、IT(情報技術)企業のエイム、地理情報システムの普及啓発に取り組む「やまぐちGISひろば」、防災ネットワークうべ(いずれも市内)と昨秋、デジタルマップの開発に着手した。
12日は4年生47人がデジタルマップを使い、地区内で災害の発生が想定される場所や、自宅周辺の避難場所について調べた。河口陸尊君は「自分の家がどれくらいの震度で揺れるか分かったので、対策をしたい」と話した。
デジタルを活用し、地域課題を解決する県の事業に採択されており、2月末までが実証期間。期間中に同様の防災授業を西宇部小と上宇部中でも実施し、将来的には市のホームページでの公開を予定している。
成長産業創出課の弘中秀治主幹は「画像もあり、地図を読むのが苦手な人も感覚的に分かりやすいと思う。まずはICT(情報通信技術)教育の一環で子どもたちに利用してもらい、保護者や祖父母の世代にも広がれば」と語った。
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