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しぅまむに読み聞かせ 高校生が「消滅危機言語」研究

やえやま民話の絵本を朗読する八重山高校の伊集祐奈さん=12日午後、平真小学校教室

 今年度から消滅危機言語の研究に取り組んでいる八重山高校1年の伊集祐奈さん(16)、平田つぶらさん(同)、吉田美優さん(15)の3人が12日午後、平真小学校を訪れ、同小3年の児童に「しぅまむに」(八重山ことば)で書かれた絵本の読み聞かせを行った。児童らは、高校生たちのなめらかな方言に耳を澄ませた。

 3人は、今年度から「消滅危機言語」をテーマに調べ学習を開始。オンラインで開催された琉球大学の言語・文化に関する学術会議や、同大教授に直接インタビューするなどして、八重山の島ことばがなぜ消滅危機言語になっているのかを学習した。

 その後、「まずは自分たちも話せるようになろう」と方言の勉強をスタート。「絵本の読み聞かせ」を行うことを目標に、しぅまむに伝承研究会会員らの協力のもと、冬休みを活用して練習に取り組んだ。

 今回読み聞かせに使用した絵本は、やえやま民話の「猿の生き肝」「すずめ孝行」「黄金の花」の3冊。2020年に研究会が発行したもので、当時の八重高美術部が挿絵に協力している。

小学生に「しぅまむに」絵本の読み聞かせを行った(左から)平田つぶらさん、伊集祐奈さん、吉田美優さん=12日午後、平真小学校

 この日は、伊集さんは1組の教室で「猿の生き肝」、平田さんは2組で「すずめの孝行」、吉田さんは3組で「黄金の花」をそれぞれ朗読。なめらかな方言で、豊かな八重山民謡の世界へと誘った。

 朗読後、子どもたちは「いろんな方言を調べていてすごい」、「2月にやる方言劇でも、今日聞いた方言を使ってみたい」などと喜んだ。  読み聞かせ本番を終えて、伊集さんは「緊張したけど物語に興味を持って笑ってくれて良かった」、平田さんは「実際に話すとなると難しくて、自分たちがどれだけ方言から離れていたかを実感した」、吉田さんは「発音に一番苦労したけど、何度も練習していくうちに上達した」とそれぞれ振り返った。

 3人は、19日には同校4年生を対象に読み聞かせを実施、27日には校内のプロジェクト発表会で成果報告を行う予定。

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