恒例「いぶりだし」害虫退治 致道博物館 多層民家
鶴岡市家中新町の致道博物館にある多層民家・旧渋谷家住宅(国指定重要文化財)で12日、冬恒例の「いぶりだし」が始まった。囲炉裏(いろり)にまきをくべていぶし、かやぶき屋根の害虫を退治する作業を進めている。
渋谷家は1822(文政5)年に旧朝日村田麦俣に建てられた。貴重な多層民家を保存するため1965年、致道博物館の敷地に移築された。害虫退治のほかに、すすで茅(かや)と垂木を結ぶ縄を丈夫にする効果もあるという。観光客に人気の冬の風物詩として知られる。
初日は午前9時から、いずれもこの道4年目の太谷淳子さん(67)と工藤喜美さん(67)が囲炉裏の前に座り庭園の剪定(せんてい)で切った木材をくべる作業を始めた。
太谷さんは「観光客が囲炉裏の前に一緒に座ってよく話をするが、特に年配の人は『懐かしいね』『幼少の頃を思い出す』と喜んでくれる。自分自身も穏やかな時間が流れ、心が洗われるというか、とても癒やされる」と話していた。
「いぶりだし」は3月上旬まで。毎週木曜日と日曜日に行われる。時間は午前9時から午後3時。

一気に炎が立ち上る
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