被災木で彫刻制作 3町に作品寄贈 登別の彫刻家北村さん
むかわ町の鵡川中学校出身で、登別市在住の彫刻家北村哲朗さん(66)が、胆振東部地震の被災木を使って制作した彫刻作品計11点を厚真、安平、むかわの各町に寄贈した。「作品が震災の記憶を後世に伝えるものになれば」としている。

ロビーに展示されている「水脈」(左)と「水一変奏」 =安平町役場総合支所
北村さんは登別市生まれ。父親の転勤で厚真町や旧鵡川町に住んだことがあり、鵡川中や被災地は思い出の場所だった。被災木を活用した胆振総合振興局の取り組みを知り、「自分にも何かできないか」と相談を持ち掛けたのが寄贈のきっかけ。彫刻として再活用することで震災の記憶を後世に伝えていく「樹憶(きおく)プロジェクト」と銘打って、苫小牧市内の木材業者から無償提供を受けたナラの被災木を使って作品を手掛けた。
昨年は3町に各1作品だったが、今年は3町合わせて11点を寄贈。8日に届けられた。安平町追分地区の役場総合支所には人の生きられる時間と生命の形を流動的かつ球体で表現した「水脈」、水の一連の動きを表した「水一変奏」の2点を展示し、早来、追分両地区のこども園にも1点ずつ贈った。
このほか、むかわ町では役場本庁舎と穂別総合支所、道の駅「四季の館」、穂別博物館に各1点を設置し、厚真町にも3点を届けた。
同振興局の担当者は「震災の記憶を風化させない、という同じ思いを北村さんも持っている。被災地への持続的な支援と防災意識の向上につなげたい」と話している。
関連記事
水しぶきに笑顔 小中学校でプール開き
和歌山県紀南地方の小中学校で、本年度の水泳の授業が始まっている。上富田町の岩田小学校(全校136人)では16日にプール開きがあり、梅雨晴れの下、子どもたちは笑顔で泳ぎを楽しんだ。 最初に授...
「おにぎり88カフェ」オープン 米、自家製野菜も販売 厚真
厚真町上野で14日、「おにぎり88(コメ)カフェ」が開店した。町上野の農業者で同店の代表、田中稔さん(67)が、自身の生産したコメを使用したおにぎりをはじめ、精米した米、自家製野菜などを販売する...
多品目多品種 フルーツの里くしびきPR サクランボ最盛期 10種食べ比べ 親子..
こんなに種類があるとは―。鶴岡市櫛引地域で栽培されているサクランボの食べ比べを楽しむイベントが15日、同市のマリカ東館1階FOODEVERで開かれた。親子連れら約30人が主力の「佐藤錦」「紅秀峰」や大...
梅雨は読書を楽しもう 厚陽小・中で図書委員がイベント企画【山陽小野田】
厚陽小・中(永田直子校長、77人)で16日、梅雨に合わせて読書イベントが始まった。小学生5人、中学生7人でつくる図書委員会の企画で、昼休みには図書館で図書委員による絵本の読み聞かせがあり、初...