サッカーＪ２レノファ山口は１５日、臨時株主総会と取締役会を開き、同日付で小山文彦社長が新会長に、１０月に現役生活を終えた渡部博文さんが新社長に就任することを決めた。新たな経営体制として、選手の視点や人脈を生かし、多岐にわたる代表業務を適切に分担して、さまざまな施策の実施効果の最大化を図っていく。

　引退から２カ月での異例の社長就任について、渡部さんは「１３年間のプロ生活で夢を持つことの大切さ、情熱に満ちた仲間と同じ目標に向かう素晴らしさを学んだ。サッカーには感動を与える力がある。熱い体験をサポーターと共有できるチームをつくっていきたい」と意欲を示した。

　新たに会長に就任した小山さんは「２年かけて経済的な立て直しを図りたいと考える中で、株主、ファン、サポーター、スポンサーの力により、社長就任１年目で債務超過を解消し、単年度黒字が期待できるところまできた。プロクラブとしてさらに魅力的に成長していくため、渡部さんを経営陣に迎える攻めの一手を決断した」とコメントを発表した。

　渡部さんは１９８７年７月７日生まれ。２０１０年に柏レイソルに入団し、ベガルタ仙台などを経て２１年から山口でプレーした。