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北羽新報社

中国木材能代工場の工事順調 令和6年1月稼働目指す

鉄骨の組み上げ作業が進む中国木材の製材工場(能代市扇田の能代工業団地で)

 能代市扇田の県営能代工業団地に進出する製材最大手「中国木材」(本社・広島県呉市)の建設、土木工事が順調に進んでいる。6年1月の稼働を目指す「製材工場」の鉄骨の組み上げ作業が行われるなど、工事が本格化してきた。同社は「宮崎県日向工場に続く二つ目の基幹工場が能代工場。秋田県の素材生産拡大の受け皿となるためにも早期稼働を目指す」と意気込む。

 「能代工場」は、米代川流域を中心に県内外で調達する秋田杉丸太を半製品にする製材工場、製品に仕上げる加工・集成材工場、製品を保管する製品棟をはじめ、原木置き場、天日乾燥場、乾燥釜、製造過程で出た端材を燃やして発電するバイオマス発電設備などを整備する。原木使用量は年間24万立方㍍。3月に能代工業団地の分譲地約30㌶を取得し、4月から工事を行っている。投資額は286億円の見込み。
 9日現在の事業進捗率は、土地を造成などする土木工事が45%、製材工場の建設工事が30・5%。
 製材工場は鉄骨造り平屋一部2階建てで、全長300㍍、奥行き100㍍、高さ12㍍。建築面積は2万6500平方㍍、延べ床面積は2万8千平方㍍。丸太の皮を剝ぐスペース5千平方㍍、製材スペース2万平方㍍、2階建て事務所3千平方㍍で構成する。施工は東亜建設工業(東京)。
 建屋の建設は大きな骨組みが姿を現してきた。現在は約70人の作業員が従事し、6年1月の稼働を目指し急ピッチで作業を進めている。
 計画によると、加工・集成材工場(建築面積4万8800平方㍍)も東亜建設工業の施工で近く着工し、6年4月の運転開始を目指す。バイオマス発電(出力9990㌗)は6年3月着工、8年9月の稼働を予定。市内の施工業者は事務所と社宅の建設が大森建設、丸太を品質ごとに分ける選別作業は能代運輸に決まった。社宅は30世帯2棟を同市昇平岱の空き地に建てる予定で、状況を見て増設する。市内企業に対する土木、建設工事の発注率は今のところ下請けを含め33%。
 同社は9日に現地で報道向けの説明会を開き、石橋正浩・生産本部長兼経営企画本部長、尾﨑竜之介・能代プロジェクト室課長らが工事内容や従業員の採用状況などを説明した。
 原木の集荷は来年10月にも開始する。最高級のA材より質が落ちるB材の原木をメインに扱うが、石橋本部長は「C材も含め山の木はすべて受け入れる」と説明。丸太の規格は日向工場のある九州地方などと違いがあるとし「東北初なので地元の森林組合などと擦り合わせし納得した形で丸太を出してもらう」とした。
 従業員を操業5年で250人まで増やし、210人を地元採用する。製材工場が稼働する来年1月時点で作業員60~70人、加工・集成材工場が稼働する6年には100人が必要だとし、現在まで18人を採用し、高卒、中途を含め12人を内定した。
 石橋本部長は「同業他社から引き抜かず、未経験者による稼働を考えている。日向工場などで研修を積んで即戦力を持たせたい」と説明。高卒の初任基本給20万円など好条件ながら人材採用に苦戦しているとし、「日向工場の1年間の研修が高いハードルになっているようだ。ただこの地域の潜在力は高く、来年の今ごろは応募が殺到するのでは」と自信をのぞかせた。
 6月期の売上高は1918億円で前期比63%増、経常利益は515億で366%増。ウッドショックで輸入木材の供給が不足し製材価格が上昇する中、製品を安定供給することで売上高、経常利益とともに過去最高を更新した。原木消費量は輸入した米松が234万立方㍍、国産材が5工場で111万立方㍍。国産材が100万立方㍍を超えるのは2度目で過去最高値を8%塗り替えた。製品の販売量は174万立方㍍で今期は過去最高の184万立方㍍を目標に掲げる。

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