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大けが転機、伯楽の道へ ばんえい十勝の松田騎手

 通算成績2万1673戦2630勝、うち重賞57勝-。30年余りの長きにわたって、ばんえい競馬界を盛り上げてきた松田道明騎手(59)が28日の競走をもってむちを置いた。来年度からは調教師として新たな一歩を踏み出す。松田騎手は「毎日、本当に気を抜けない、なんとも厳しい勝負の世界だった」と回顧する。

騎手人生ラストレースで、ヤマチョウタイガーに騎乗する松田騎手

柔道進学を断念 18歳で厩務員に
 1963年夕張市出身。幼少期から柔道をたしなみ、旧夕張南高時代には全道上位常連の実力者だったが、けがが重なり柔道での大学進学を断念。進路を決めかねていたところ、ばん馬の馬主をしていた父昇さん(故人)にばんえい競馬の世界を勧められた。騎手を目指しつつ、18歳からまずは厩務(きゅうむ)員として働き始めた。「当時はおやじの言うことは絶対。正直、馬のことは何も分からなかったけど、多くの先生たちから指導を受けて、競馬や社会のノウハウを学んでいった」

 その後、何度か騎手免許試験に挑戦し、26歳の時にやっとの思いで合格した。「すでに妻と娘がいたので焦りもあった。ホッとした」。初騎乗は90年4月21日、マツノチグサで挑んだ北見競馬の第2競走。初勝利はその1週間後、テンザンに騎乗して挑んだ同競馬の第3競走だった。

地道な調教結実 カネサブラック
 「今までいろんな馬に乗ったけど、これといって、どの馬に思い入れがあるとかはない。その時その時に手掛けている馬が一番かわいい」と話す。それでも2度のばんえい記念(BG1)を共に制した相棒カネサブラックには特別な感情を抱く。「誰が乗っても勝てる馬、強い馬」と謙遜しながら同馬を評価した上で、「足をためるのが苦手な馬だった。走る途中で動かさないようにするための調教をひたすら繰り返していた」と、裏では地道な努力を積み重ねていた。おかげで「どの馬にも負けない馬になった」と笑う。

 調教師への転向を決めたきっかけは2021年3月のこと。朝調教中に落馬し、右足の皮膚と血管の移植手術をするほどの大けがを負った。3カ月に及ぶリハビリ生活の中で「将来的に調教師になるなら、自分の体が満足に動くうちの方がいいのではないか」と考えた。家族も「やると決めたなら応援するよ」と快諾。「これからは今まで培ったスキルを、口だけでなく、自分が実際に調教・管理することで若い人たちに伝えていきたい」と意気込む。

ラストは5着 拍手や胴上げ
 騎手人生最後の28日の最終12レースにはヤマチョウタイガーで臨んだ。結果は5着だったが、ファンからは大きな拍手と声援が送られた。ゴール後にはライバルたちから胴上げされ、少し照れた表情を浮かべた。

 松田騎手は「これからは調教師としてお世話になるので、よろしくお願いします」とコメント。名ジョッキーから名伯楽となるべく、さらなる研さんを積んでいく。

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