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北羽新報社

世界初の硬翼帆船「松風丸」 能代火力に初入港

帆を付けた石炭輸送船「松風丸」が能代火力発電所に初入港

 海上の風力を推進力に生かして燃料消費の抑制につなげる硬翼帆(こうよくほ)式風力推進装置=ウインドチャレンジャー=を搭載した石炭輸送船「松風丸(しょうふうまる)」が15日、能代港の東北電力能代火力発電所構内(能代市大森山)に初入港した。伸縮自在の大型帆を搭載した大型商船は世界初。東北電の専用船として、豪州やインドネシア、北米などから能代火力に石炭を輸送する。船名は同市の「風の松原」にちなんで付けられた。船籍港は能代港。

 同船は全長235㍍、全幅43㍍、載貨重量10万422㌧。硬翼帆と呼ばれる風力推進装置を船首近くの甲板に搭載した。帆の材質は伸縮可能な繊維強化プラスチック(FRP)製で、畳んだ状態で23㍍、最大で53㍍。風速や風向きをセンサーが感知して帆の高さと向きを自動制御する。帆を畳むことで入港できる港湾施設が劇的に増えるという。
 風の推進力を生かすことで燃料の使用量を抑え、石炭輸送にかかる温室効果ガスの排出抑制を図る。FRPを使用することで強度と軽さを両立し、運航の安全性を高める。燃料節減効果は同型船と比べ、日本─北米航路で年間8%以上、豪州航路で年間5%以上を見込む。能代火力のほか、東北電の原町火力発電所(福島県南相馬市)など東北地方の4カ所の港湾施設に石炭を運ぶ。
 東北電と商船三井(東京)が共同開発した。長崎県西海市の大島造船所で建造し、10月7日に竣工(しゅんこう)。豪州で石炭を8万8千㌧積んで同25日に出港、能代火力に向け石炭を輸送した。
 初航海を終えた松風丸は15日朝に能代火力発電所の石炭用の桟橋に接岸し、同日報道陣に公開された。
 会見で能代火力の清野幸典所長は「能代火力でも脱炭素に向け(混焼などの)実証を行っているが、脱炭素は全体で考えることが大切。風を利用して運航する松風丸は意味があり、安定的に使われることに期待する」と述べた。
 松風丸を運航する商船三井エネルギー営業本部電力第一チームの井上岳大チームリーダーは「ウインドチャレンジャーを搭載した石炭輸送船の第2船も2024年に竣工予定だが、需要はさらに増えることが予想される。既存の船への搭載も可能なので、技術や効果を確かめながら進めていきたい」と話した。

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