全国郷土紙連合

全国11新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

宇部日報社

「現代の名工」市内2人が表彰 県内通算68人に【宇部】

 毎年11月の人材開発促進月間にちなみ、厚生労働省が表彰する卓越した技能者「現代の名工」。今年度の県内の被表彰者は宇部スチール(宇部市)の金属熱処理工、中本輝美さん(68)、利休造園(同)の造園師、渡邉和昭さん(78)、山口調理製菓専門学校(山口市)の西洋料理調理人、道法昭英さん(65)の3人。県の被表彰者は通算で68人となった。表彰式は14日に東京都新宿区のリーガロイヤルホテル東京で行われる。

宇部スチールの中本輝美さん

 中本さんは1954年5月、下関市菊川町生まれ。下関工高(現下関工科高)の金属工学科を卒業後、宇部興産(現UBE)宇部鉄工所に入社。型を造る造形部門、溶接部門を経て、熱処理部門に配属されて以来、40年にわたり金属熱処理のスペシャリストとして活躍してきた。

 金属熱処理は、鋳造品を高熱の炉に入れ、さまざまな冷却法を駆使して、顧客の要求する仕様(機械的性質)を引き出す工程。特に冷却法で引き出される性質が異なることから、中本さんはデータをまとめて特性に応じた最適熱処理条件を確立し、作業の標準化に努めた結果、鋳造品の品質確保、作業効率の向上などを実現させた。

 現在は後進の指導育成に尽力しながら現場にも携わる。入社時から続ける仕事後のランニングも欠かさないというまさに〝鉄人〟だ。「熱処理では、五感すべてを働かせることが最も大事となる。多くの失敗を重ねたからこそ今がある。私の受賞が後輩の励みになれば。今後も自分の技術を伝えていきたい」と話した。

利休造園の渡邉和昭さん

 渡邉さんは1944年10月、広島県東広島市出身。叔母が宇部市に住んでいたこともあり、15歳の時に移住し、20歳の頃から造園に興味を持ち始めた。35歳からの森うべ園での修業を経て40歳で独立し、利休造園を立ち上げた。「庭づくりが純粋に好きだった。ゼロからつくり出す面白さがある」と魅力を話す。

 日本庭園の優れた伝統技術を受け継ぎ、主に造園工事と外構工事を手掛けている。滝や水の流れ、石組みなどに独特の技法を用いて、43歳の時に自然浄化装置を考案。「取り入れた当時は珍しかった。会社勤めの経験が生かされた」と語る。自然感触の擬石を作り、環境に配慮した庭園技法も確立した。

 「技術が消滅する危機感はある。多くの若者に興味を持ってほしい」と若手が業界に参入しやすいよう、技能講習会や毎年夏に高校生を対象としたインターンシップなどを行っている。

 「体が元気なうちは頑張りたい。一人ではできなかった。組合など、周りの支えがあったおかげ」と受賞を喜んだ。

関連記事

長野日報社

”ポカポカ”大寒、凍らない諏訪湖 「御神渡り」湖面観察期間は折り返し 長野県

1年のうちで最も寒い頃とされる「大寒」の20日、長野県諏訪市の最低気温は氷点下0・4度にとどまり、3月下旬並みの暖かな朝となった。諏訪湖の御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる諏訪市小和田...

紀伊民報社

湯煙の中、かるた争奪戦 本宮の仙人風呂

 和歌山県田辺市本宮町川湯にある河原に設けられた大露天風呂「仙人風呂」で19日、新春恒例のかるた大会が開かれた。4人一組の17チームが参加し、水しぶきを上げながら湯船に浮かんだ木製の札を取り合っ...

荘内日報社

熱々どんがら汁と地酒に舌鼓 好天の下 鶴岡・日本海寒鱈まつり盛況

 鶴岡市の「日本海寒鱈(かんだら)まつり」が19日、鶴岡銀座通り特設会場で行われた。この日はすっきりと晴れ渡る好天に恵まれ、例年以上に大勢の家族連れや観光客で会場は大混雑。用意した約5000食が飛ぶよう...

全国ドトールのBGMに十勝のバイオリニスト和光さんの楽曲

 十勝を拠点に活動するバイオリニスト和光憂人さん(34)が初めて作曲した「Light of my life」(Wako&Nagao)が、全国のドトールコーヒーショップ店内のBGMに採用された。午前...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク