鶴岡市関川地区の「しな織まつり」が22日、関川しな織センターなどで始まり、訪れた人が機織り体験を楽しんでいる。

　しな織（布）は、沖縄県の芭蕉布、静岡県の葛布とともに「日本三大古代布」とされる。2005年に経済産業大臣から「伝統的工芸品」に指定された。

　まつりは、しな織を地域の目玉にして魅力を発信しようと、しな織まつり実行委員会（代表・五十嵐覚関川自治会長）が1989年に始めた。コロナ禍の影響で、今回開かれるのは3年ぶり。

　初日のこの日は地区のまやみ広場で赤カブやなめこなどの農産物や関川名物「べろべろ餅」の直売も行われ、まつり開始前から多くの人が押し寄せていた。

　しな織センターでは、地元の女性によるしな糸づくりの実演が行われ、来場者がさかんに写真を撮っていた。このほか会場ではコースターを作る機織り体験も行われた。

　五十嵐代表は「3年ぶりに関川の一大イベントを開催できてうれしい。これからも絶やさず続け、地域活性化につなげていきたい。訪れてくれた人が伝統文化のしな織に興味を持ってくだされば」と話していた。2日目の23日は午前9時から午後3時まで。

機織りを実演する地元女性