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戦争マラリアの悲惨さ伝える 中学生の修学旅行団に講話 八重山遺族会

戦争マラリアについての話を熱心に聞く生徒ら=17日夕、県立石垣青少年の家

 八重山戦争マラリア遺族会(唐真盛充会長)は17日、県立石垣青少年の家で山梨県から修学旅行で来島した中学生を対象に平和学習を実施し、戦争マラリアの悲惨さや戦時中の様子などを歌や講話を通して伝えた。

 平和学習には、山梨県の南アルプス子どもの村小中学校の中学1~3年生18人が参加。初めに唐真会長がマラリアの現状や八重山で撲滅されるまでの経緯などについて説明した。

 この後、同会顧問の田本徹さんが、自身が作詞作曲した戦争マラリア鎮魂歌「あの夏の日に」と、同会有志が作詞し田本さんが作曲した「八重山戦争マラリア犠牲者鎮魂歌」の2曲を披露した。

手書きの地図を使って当時の状況を説明する八重山戦争マラリア遺族会顧問の田本徹さん=17日夕、県立石垣青少年の家

 「あの夏の日に」は、自身の体験を詩にしており、作詞の経緯について田本さんは「悲しかったけど、音楽の力はとても強いので、(音楽を通して)戦争やマラリアを知らない子どもたちに伝えようと思った」と語り、「二度と戦争をしてはいけない。平和の世に生まれてこそ、人は人として輝く」と力を込めた。  演奏に先立ち、詩の内容や当時の状況などを絵や手書きの地図などを用いて説明。7歳の時に嘉手納で兄を、マラリアで妹と母を亡くした経験について、当時の心境を交えて語った。

 田本さんは「マラリアについて学びたいというのは、遺族会としてうれしかった。生徒たちから学びたいというのはすばらしいことで感動した。石垣島の自然に触れながら良さを堪能してもらえたら」と呼び掛けた。  生徒たちからは「マラリアのことは、旅行に来る前に事前に調べて分かったつもりでいたけれど、話を聞いて思った以上に悲しかった。気持ちのこもった歌はこんなに伝わるんだと感じた」などの感想があった。

八重山戦争マラリア遺族会の唐真盛充会長=17日夕、県立石垣青少年の家

 唐真会長は「知りたいという気持ちが強くてとてもうれしい。沖縄本島でも知らない人が多く、たくさんの人たちに戦争マラリアのことを知ってもらえたら」と述べた。  同会は、来月20日に八重山平和祈念館で3年ぶりの平和コンサートも計画している。

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