全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

最年少の新人女性運転手

渥美交通の過去最年少新人女子タクシードライバーになった伽奈さん=田原市内で

 田原市を中心に営業する「渥美交通」(本社営業所・同市浦町)に過去最年少の新人女子タクシードライバーが誕生した。鈴木雅社長の次女で、この夏入社した平成生まれの鈴木伽奈さん(23)=田原市。「地元密着の会社なので、利用してくださる地域の人やお客さんとの距離感を大切にしながら、渥美交通を選んでもらえるよう頑張りたい」と明るい笑顔を見せる。  伽奈さんは高校卒業後、製菓を学ぶため名古屋市の専門学校に進学。有名チーズケーキ専門店で働き始め、名古屋駅地下の店舗では店長を任されたが、仕事がうまくいかない時期があった。  そんな時、アルバイトの採用面接でさまざまな人と話したり、接したりするうちに「自分の知らない事や、経験したことのない話を聞くのが楽しかった。人と話をするのが楽しかった」と転職を考えるようになり、身近に感じていたタクシードライバーが思い浮かんだ。  すぐに行動を起こし、名古屋市内の大手タクシー会社の就職説明会に参加するなどしたが、地元が恋しくなり、渥美交通へ。  今年6月、教習所に通い詰め、タクシードライバーになるために必要な「二種免許」を一発合格で取得。道路運送法などの関係法令、旅客の安全確保、車両構造などの専門知識を学び、指導員同乗での訓練などを積んで、7月末に一人立ちした。鈴木社長は「多少、不安があったが、助手席に乗ってみて『これなら大丈夫』」と判断した。  迎えたデビュー初日。「いきなり1人で出され、ずっと緊張しっぱなしだった」。現場に到着し、初めてのお客さんは高齢のおばあちゃん。行き先を伝えられ「頭が真っ白になった」が、おばあちゃんの優しさに助けられ、道を教わりながら出発。道中はタクシードライバーを志した経緯を聞かれるなど、会話が盛り上がった。無事に送り届けると「『頑張ってね』ってジュースを買ってもらって、泣きそうになりながら帰った。私の求めていたのはこれだ。すごく仕事が楽しいと思えた」。  道を覚えることや利用客とルートの一致、観光案内などに必要な地域の歴史や名所に関することなど、一人前になるため、目下、勉強中の伽奈さん。「安全第一を守って、私だからできることを考えながら、タクシーを移動手段としてだけでなく、それ以外のところで喜んでもらえるような価値や、時間、空間をサービスしたい」と目標を掲げる。  ドライバーの高齢化や人手不足を抱え、若者の新しい発想が求められているというタクシー業界。中でも女性ドライバーは接客サービスなどの点で貴重な人材という。  鈴木社長は「安全運転とお客さんへの感謝を忘れず、将来はみんなの見本になるようなドライバーになってほしい」と愛娘を見守る。

関連記事

紀伊民報社

日本一オオカミの本がそろう場所に 古本屋カフェに「オオカミみゅーじあむ」..

 和歌山県田辺市本宮町本宮にある古本屋カフェ「kumano森のふくろう文庫」(安原克彦さん経営)内に30日、日本で絶滅したオオカミの復活を目指している「日本オオカミ協会」(静岡県)がパネルや書籍...

樽前アートフォトコンテスト受賞 金賞に小田嶋さんの作品「待合室」

苫小牧市樽前地区の魅力を写真で伝える「樽前アートフォトコンテスト2023」(実行委員会主催)は、市内外から作品171点が寄せられ、最高位の金賞に市内錦岡の小田嶋清幸さん(72)が撮影した「待合室」...

荘内日報社

「北楯大堰」紙芝居 英語動画で配信 ユーチューブやSNS 分かりやすく簡略化

 世界かんがい施設遺産に登録されている庄内町の「北楯大堰」を開削した北館大学助利長公(1548―1625年)の紙芝居を英語で紹介する動画が県ホームページの動画チャンネルや動画投稿サイト「YouTube」、フ...

宇部日報社

宝石のような輝き、ときわミュージアムでヒスイカズラ見頃【宇部】

 宇部市のときわミュージアム「世界を旅する植物館」で、ヒスイカズラが見頃を迎えている。コバルトブルー色の花が咲き誇り、宝石のような輝きを放っている。  フィリピンのルソン島など限られた場所に...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク