南国の雰囲気を醸し出すフラサークル「メケアロハ・プメハナ」のステージ＝18日夕、旧石垣市役所正面駐車場

　51年間市民に愛された旧庁舎への感謝の気持ちを込めて石垣市商工会青年部（平良勝幸部長・部員96人）は18日夕、3年ぶりの石垣島夜市を旧市役所正面駐車場で開催した。開始から1時間足らずで親子連れなど千人近くが来場し、久々の島の祭りを楽しんだ。解体前の旧庁舎でのイベントは、今回が最後とみられる。

　ステージプログラムでは、子どもからお年寄りまで老若男女のフラサークル「メケアロハ・プメハナ」が南国の雰囲気を漂わせ、島のご当地アイドル「Ｊａｓｍｉｎ」がかわいらしい歌と踊りを披露。石垣第二中マーチングバンド部による演舞などもあり、多種多様なステージで会場を盛り上げた。

　旧庁舎前駐車場では、島のキッチンカー6台が集結し軽食を販売したほか、子どもたちが遊べるふわふわバルーンや射的コーナーなども充実。ヤギや航空券、テレビ、お米一俵など豪華景品が当たる大抽選会などもあり、子どもから大人まで久しぶりにお祭り気分を味わった。

3年ぶりに開催された石垣島夜市。多くの市民が来場し、祭りを楽しんだ＝18日夕、旧石垣市役所正面駐車場

　1歳と4歳の息子と妻とともに家族4人で訪れた松田忠明さん（29）は「コロナでなかなか外に出られる機会がなく、保育園も行事がなくなったり休園になったりしていた中、久々に子どもたちが楽しめる機会ができてうれしい。射的とかも体験させてあげたい」と開催を喜んだ。

　平良部長は「コロナで夜市が延期になったり、台風が立て続けに来たりしてどうなるかと心配していたけれど、できてほっとしている。旧庁舎として51年間の役割を終えて取り壊される前に感謝の気持ちを込めて開催できて良かった」と語った。