旧盆明けの伝統行事「イタツキバラ」で赤ん坊を飲み込もうとする大浜獅子・棒術保存会の獅子舞＝6日午後、崎原公園

　旧盆中にグソー(あの世)からやって来たまま帰れずにさまよう無縁仏や悪厄を、獅子の霊力で払うとされる伝統行事「イタシ(ツ)キバラ」が旧盆明けの6日、郡内各地で行われた。 　このうち大浜公民館(長浜寛館長)主催のイタツキバラは崎原公園で行われ、大浜獅子・棒術保存会(次呂久成崇会長)による獅子舞が邪気を払い、住民の無病息災と村の発展を願った。 　獅子の頭の前に神酒などを供えて「獅子起こし」を行った後、会場では獅子棒2人による演舞に続き、ブギ(獅子使い)が呼び寄せた雄雌2頭の獅子が登場。力強くもひょうきんな仕草を見せたかと思うと、突如暴れ獅子に変貌。客席まで飛び込んで迫る獅子の迫力に観衆は悲鳴を上げた。 　大浜小学校6年生による「こども獅子」や婦人会の踊り、老人会による「ヒヤルガガッサイ」も会場を盛り上げ、最後は打ち上げ花火が夜空を飾った。 　長浜館長は「天候も良く、ほど良い風が吹き、これまでの年と比べても最もよかった。これで大浜村の五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災、村の繁栄は約束された」と話した。