アカウミガメふ化始まる 串本海中公園
串本海中公園センター水族館で誕生したアカウミガメ(16日、和歌山県串本町有田で)
和歌山県串本町有田の串本海中公園センター水族館で、飼育しているアカウミガメが産んだ卵のふ化が始まった。20日ごろから館内で赤ちゃんウミガメを展示する予定。今年は9月下旬までに300~400匹ほどの誕生を見込んでいるという。
ウミガメの飼育を担当している吉田徹副館長(40)によると、同水族館では1995年、世界で初めて人工飼育下でのアカウミガメの繁殖に成功。今年生まれたアカウミガメは最初の親から見ると、ひ孫世代に当たる。
今年は同館の人工産卵場で6月9日から7月24日にかけてアカウミガメの産卵を12回確認。8月11日の夜に最初の産卵巣から65匹が、12日夜にも別の巣から80匹が誕生したという。
赤ちゃんウミガメは甲羅の長さが約4・5センチ、重さは20グラムほどで現在はバックヤードで飼育。このころはまだ甲羅が柔らかく、成長とともになくなるという、卵を内側から割るために鼻と口の間にある突起「卵角(らんかく)」や、卵の中で栄養とつながっていた、へそのような部分も見ることができる。
吉田副館長は「餌を元気に食べており、今週末ぐらいに館内の子ガメ水槽へデビューさせたい。飼育している大人のアカウミガメとの大きさの違いや今だけ見られる体の特徴、泳ぐのがまだ上手でない様子などを見ていただけたらうれしい」と話している。
アカウミガメは太平洋や大西洋などに分布しており、大きなものでは甲羅の長さが1メートルほどになる。環境省のレッドリストで絶滅危惧1B類、県のレッドデータブックでは準絶滅危惧に分類。同水族館では、飼育する数匹を残して標識放流をしている。
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