フジロックフェスティバル2022に出場した與那覇有羽さん（中央）、妻の桂子さん（右）、山口和昭さん＝7月30日（提供）

　与那国島で民具などを製作している與那覇有羽さん（36）らが、新潟県の苗場スキー場でこのほど開かれた日本最大級の野外音楽フェス「フジロックフェスティバル」に初出場した。日本最西端・与那国島の民謡を豊かな音色で謡い上げ、会場に島の風を吹かせた。

　日本のロックフェスティバルの先駆けである同フェスには、世界中から200組以上のアーティストが参加している。今回は7月28日の前夜祭から31日までの4日間で述べ6万9000人が来場し、世界各国のさまざまな音楽に触れた。

　與那覇さんらは同30日夜、苗場食堂のステージで約40分間、与那国民謡を披露した。山口和昭さんの笛が鳴り始めると、会場は一気に与那国島のリズムに。與那覇さんの解説や唄・三線、妻・桂子さんのはやしが流れるように続き、約150人の観衆の間で静かな盛り上がりを見せた。

　與那覇さんは「大きい会場ではあっただけど、茂みの中にステージがあって、沖縄と同じように素朴な感じでのんびりやれた。見ていた人から、『与那国行ったことあるよ』、『解説が分かりやすかった』などと声を掛けてもらった。行ってみていろんな音楽があるんだなと改めて思えてよかった」と振り返った。