岡谷市土石流災害から1年 知人や地元住民が献花 長野県

亡くなった3人に黙とうをささげる地元鮎沢区の三役
昨年8月、大雨により母子3人が犠牲となった長野県の岡谷市川岸東の土砂災害から15日で1年が経過した。この日、母子がいた住宅の跡地には、朝から被害者の知人や地元住民らが訪れ、花を手向けたり手を合わせたりして3人の冥福を祈る人の姿が見られた。
土石流は昨年8月15日早朝、中大久保と大久保の二つの渓流で発生。中大久保では中央道より約100メートル上部で土砂の崩壊が起こり、JR川岸駅前の住宅に土砂が押し寄せ、窓から流入した。大久保からの土石流は、その住宅から170メートルほど南の市道川岸274号線から県道下諏訪辰野線に流れ込み、県道は泥水であふれた。
地元鮎沢区では、鮎澤要一区長(66)ら三役が献花に訪れ、黙とうをささげた。当時、避難所運営など災害対応に当たっていた鮎澤区長は「溢水に対応して土のうを積んでいた時、住宅に土石流が流れ込み中に人がいると聞きがくぜんとした。無事を願っていたが残念な結果になってしまった」と振り返った。
同区では、6月に区民を対象にした防災学習会を開いたほか、全世帯に市が作成した防災資料を配布し、住民の意識向上を図っている。鮎澤区長は「2006年7月の豪雨災害でも区内で被害があった。リスクがある場所ということを忘れないためにも、災害を風化させてはいけない」と話した。
関連記事
ライチョウの成鳥3羽を駒ケ岳に移送 来月初旬に放鳥 長野県
中央アルプスで国特別天然記念物ニホンライチョウの生息数を増やす「復活作戦」に取り組む環境省は26日、動物園2施設で飼育されていた中ア生まれのライチョウの野生復帰のため、成鳥3羽(雄2、雌1)を駒...
稲魂招き豊作祈る 「秋名アラセツ行事」4年ぶり制限なし 龍郷町秋名・幾里
稲魂(にゃだま)を招き神々に豊作の祈りをささげる─。鹿児島県龍郷町秋名・幾里地区に伝わるアラセツ(新節)行事の「ショチョガマ」「平瀬マンカイ」が25日、集落の山腹と海岸であった。新型コロナ下以降...
バリアフリーに理解深める 障がい者の不安を体感 南ぬ島石垣空港
バリアフリーに理解を深めてもらおうと講師にバリアフリーネットワーク協議会の親川修代表を招いた「石垣島バリアフリー教室」(沖縄総合事務局主催)が26日、南ぬ島石垣空港で開催された。航空会社や石垣...
釧路で子供たちがお仕事体験 コーヒーの入れ方など学ぶ
釧路で子育て中の母親たちによる市民団体「LeaLea」(石黒文佳代表)は24日、釧路フィッシャーマンズワーフMOOの釧路市男女平等参画センターで、「くしろ子どもお仕事体験LeaLea~カフェ編...