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核の恐さ被爆体験で訴え 広島の八幡さん 苫小牧市非核平和都市条例施行20周年記念証言会

1945年8月、広島市己斐本町(現・西区)の自宅で被爆した八幡照子さん(85)=広島県府中町=による被爆体験証言会が13日、苫小牧市文化交流センターで開かれた。市と広島市の主催で、70人が来場。原爆投下直後の町の惨状を「まさに生き地獄だった」と表現。ロシアのウクライナ侵攻で世界が核兵器の脅威にさらされていることにも触れ、「このような時だからこそ、一人ひとりが平和を希求すべき」と訴えた。

被爆体験を語る八幡さん(奥)。スクリーンには証言を基に広島の高校生が描いた絵も映し出された

 市非核平和都市条例の施行20周年の記念事業。八幡さんは2019年から広島平和記念資料館の被爆体験証言者として語り部活動を行っている。苫小牧での活動は初めて。

 原爆投下当時、八幡さんは8歳で、爆心地から2・5キロ離れた自宅に家族8人でいた。隣家に行こうと裏庭に降りた瞬間、原爆がさく裂。「ピカーッ」と空一面が不気味な青白い光に包まれたかと思うと、そのまま意識を失った。

 「みんな!ここに集まりなさい!」という母の声で意識を取り戻すと、風景は一変。その声を頼りに荒れ果てた家の中に行くと、母は家族の上に布団をかぶせ、悲壮な声できっぱりと叫んだ。「みんなで死のう!みんな一緒よ!」。八幡さんは「母は次の攻撃がきたら、とても助からないと思ったのでしょう。あの時布団の中で感じた家族のぬくもりと絆は今も忘れられない」と回顧した。

 幸い、八幡さんと家族は建物の陰になってやけどは負わなかった。額を負傷したため、父と学校にできた救護所に向かったが、そこはうめき声とも悲鳴ともつかない声を上げる負傷者で埋め尽くされていた。校庭は火葬場と化し、掘られた穴に放り込むようにして次々と遺体が投じられ、荼毘(だび)に付される光景も目の当たりにした。

 八幡さんは「のたうち回り、血を吐き、それでも両親に会うまでは―とはいつくばって生きようとしたが、苦しんだ末に亡くなった人もいた。どんなに生きたかったことだろうか」と犠牲者を悼んだ。そして、「今、1発の核兵器が使われたら人類は滅亡に向かう。被爆体験を語り、世界に警鐘を鳴らし続ける」と強調。「核兵器が二度と使われることがないよう、戦争の残酷さや醜さを一生懸命に伝えていきたい」と力を込めた。

 証言会には多くの子どもたちも来場。札幌の小学校に通う市内三光町在住の松山希生さん(9)は「二度とこんなことが起きないよう、戦争のない世界をつくっていかなければならないと強く感じた」と語った。

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