能代松陽、11年ぶり4回目の甲子園出場決める

11年ぶりの甲子園出場を決め、応援団が待つ一塁側スタンドに駆け出す能代松陽ナイン(秋田市のこまちスタジアムで)
第104回全国高校野球選手権秋田大会は21日、秋田市のこまちスタジアムで能代松陽─秋田南の決勝が行われ、能代松陽が6─3で勝ち、能代商時代の平成23年以来11年ぶり4回目、学校統合後では初めての夏の甲子園出場を決めた。秋田南に先制を許したものの、3回に逆転、5回に追い付かれながらその裏に突き放す力強い試合運びで、全県44校・39チームの頂点に立った。全国選手権大会は8月6日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。
能代松陽は1点を追う2回、2死二塁から加賀谷恭(3年)の右前適時打で同点とし、続く3回には1死から紀本知希(同)、田中元輝(同)が連打し、齋藤舜介(2年)の左前適時打で逆転、銭谷那知(3年)にも右前適時打が出て3─1とした。
能代松陽の主戦・三浦凌輔(3年)は初回、1点を先制される苦しい立ち上がり。2回以降はリズムを取り戻したが5回、2死二、三塁から適時三塁打を浴び、試合は振り出しに。
しかしその裏、能代松陽は2本の安打と犠打で1死二、三塁の好機をつくると、相手投手が暴投、2者が生還して5─3と勝ち越し。さらに2死二塁として加賀谷の左前適時打で1点追加した。
3点のリードをもらった三浦は6回以降も粘り強く投げ、最終回には1死から安打を許したものの後続を断ち切り、141球目の直球で最後の打者を空振り三振に打ち取った。
先制点を奪われても、動じることなくしっかりと追い付き、逆転する鮮やかな試合運びに、能代松陽の全校生徒らが陣取る一塁側スタンドは大盛り上がり。試合後、グラウンドには、甲子園出場校となった「能代松陽」の歓喜の校歌が響き渡った。
今大会、第5シードで臨んだ能代松陽は、初戦の2回戦で大曲、続く3回戦で秋田工をコールドで下すと、準々決勝の大曲工戦、準決勝の秋田中央戦はいずれも逆転で勝利。決勝も昨年準優勝の秋田南に先制され、逆転後の5回に追い付かれる粘りに遭いながらも、投打がかみ合う総合力の高さで振り切り、頂点まで駆け上った。
能代商時代の昭和60年、平成22年、23年に続き4回目、開校10年目の能代松陽として初の甲子園切符をつかんだ「NOSHO」ナイン。8月6日に阪神甲子園球場で開幕する全国選手権大会の組み合わせ抽選会は同3日に行われる。
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