帯広市生活館 初の改修へ アイヌ文化活動の場確保 来年度

来年度改修予定の帯広市生活館
帯広市は、アイヌの人々の生活文化の向上と社会福祉の増進を目的とする市生活館(ふくろうの館、柏林台東町2)の改修に着手する。利用者のニーズを踏まえ、アイヌ伝統舞踊の練習や伝統工芸品の制作などの活動ができる部屋を広くし、利便性向上を図る。今年度は実施設計を行い、来年度改修する予定。
同館は1998年に移転新築し、改修は初めて。鉄筋コンクリート造平屋で、面積は725平方メートル。会議室や調理実習室、教養娯楽室、和室などがある。
年間利用者数は、新型コロナ流行前の2020年度は1万8482人だったが、感染拡大後の22年度は1万3061人。アイヌ民族の文化の伝承に関する事業や生活相談の他、地域のサークル活動などに利用されている。
これまで大会議室に予約が集中し、アイヌ文化を伝承するための活動が十分に行えない状態だったため、改修で使用頻度が低い部屋を多目的に利用できるように間取りを変更する方針。市は今年度の6月補正予算に実施設計費など752万円を計上。国のアイヌ政策推進交付金を活用する。
市地域福祉課は「アイヌの生活文化が着実に伝承され、地域の人との交流の促進により、アイヌ民族として誇りを持って生きられる社会づくりを目指したい」としている。
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