黄金色の稲穂に笑顔 龍郷町 秋名小児童が住民と稲刈り

額に汗して黄金色の稲を刈る秋名小の児童ら=14日、鹿児島県龍郷町
鹿児島県龍郷町の秋名小学校(南一秀校長、児童22人)は14日、学校近くの水田で育てたもち米の稲刈りを行った。地域住民と協力して実施する同校の恒例行事だが、新型コロナウイルスの影響で合同で行うのは3年ぶり。夏空の下、児童らは汗を拭いながら黄金色に輝く稲を一束ずつ刈り取り、収穫の喜びを味わった。
奄美一の田袋にある同校では、児童たちが年間を通して約4アールの学校田「あゆみの田」で稲作に取り組んでいる。2月22日に種まき、4月8日に田植えを行い、稲刈りには校区の秋名、幾里、嘉渡の老人クラブの会員や保護者ら約30人が協力した。
児童たちは地域の大人に教わりながら鎌で丁寧に稲を刈り、一束ずつまとめ、開始から約1時間で作業を終えた。収穫した稲は学校で約2週間天日干しした後、8月1日の出校日に脱穀、精米して12月ごろに餅つきを行う。稲わらを使ったしめ縄作りも予定している。
6年生の児童は「収穫は楽しかった。お餅が大好きなので餅つきが楽しみ。卒業してもまた参加したいし、後輩にもずっと引き継いでいってほしい」と笑顔で話した。
秋名・幾里地区では旧暦8月の初丙の日に国の重要無形民俗文化財の稲作儀礼「秋名アラセツ行事」を行う。秋名地区の成海博文区長(70)は「子どもたちが米作りに親しみ、稲作を通して地域の歴史や文化を学んでくれることがうれしい」と話した。
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