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北羽新報社

洋上風力建設の拠点に 能代港の埠頭拡張工事始まる

県が能代港で埋め立て工事を開始。大型の起重機船を使って捨て石を海に投入している

 洋上風力発電事業の拠点として能代港の埠頭(ふとう)用地を拡張する工事が始まった。洋上風車の部材の荷さばきや一時保管、組み立てを行うヤードを確保するため、海を埋め立てて10・4㌶増設する。県は今年度から5年度にかけて護岸工、同年度の途中から土砂を埋め立てる造成工事を行い、6年度の完成を目指す。総事業費は60億円。国が再エネ海域利用法に基づき洋上風力の整備促進区域に指定した能代市・三種町・男鹿市沖では、三菱商事の共同事業体が9年に着工する予定で、事業者は機能強化された能代港を洋上風車の建設などで活用することになる。

 港湾を管理する県によると、能代港大森地区の4万㌧岸壁南側の海面を埋め立てて、10・4㌶を新たな埠頭用地とする。既存の9・4㌶と合わせた19・8㌶を風車の羽根(ブレード)や柱(タワー)など巨大な資機材の搬出入や保管、組み立てのスペースとして活用する。2年2月施行の同港の港湾計画改訂版に基づき事業化した。
 増設工事では、西側275㍍、南側377㍍の外周護岸をL字型に囲むようにして築造し、内側に土砂を投入して埠頭用地として整備する。西側に鋼管矢板を設置し、南側に捨て石を投入して回りを囲む。東側にある既設の消波ブロックは撤去する。埋め立て用の土砂は80万立方㍍を見込み、国や県が港湾内で実施している浚渫(しゅんせつ)の土砂や港湾区域の工業用地に仮置きされている浚渫残土を活用する。鋼管矢板は最大で長さが28・5㍍、直径が1㍍あり、計451本打ち込む。捨て石は男鹿市原産で、1個当たり20~200㌔を計4万1千立方㍍投じる。
 今年度は5工区に分けて発注し、▽大森建設(能代市)と加藤組(男鹿市)の共同企業体(JV)▽伊藤羽州建設(大館市)と杉本組(男鹿市)のJV▽伊藤栄建設(八峰町)と高橋秋和建設(由利本荘市)のJV▽中田建設(秋田市)と三和興業(男鹿市)のJV▽中田建設──の5事業者が受注した。今月に入って海洋工事を開始し、岸壁に運んだ捨て石をクレーンから伸びたバケットを使って台船に積み込み、海中に次々と投入している。
 海を埋め立てる事業は2年度に調査・測量、3年度に実施設計を策定。今年度は17億5500万円を掛けて護岸工を行い、5年度は護岸工を継続し途中から土砂を埋め立てる。最終年度の6年度に残りを埋め立てて完成する予定。
 造成する埠頭用地は港湾計画の変更案に盛り込んだ19・8㌶の約半分にとどまるが、貨物量などの動向に応じて拡大する見込み。
 同港大森地区では国の直轄事業も並行して実施。埠頭の地耐力を高めるほか浚渫工事で水深を深くし、海上で風車を建造するSEP船や大型部材を運ぶ船が4万㌧岸壁に寄港し作業できるようにする。総事業費は85億円。5年度に完成予定。
 県能代港湾事務所の佐藤出所長は「再生可能エネルギーの導入拡大に向け、速やかに洋上風車建設に利用できるよう6年度完成を目指し着実に造成工事を進めたい。能代港ではこのほか県の北防波堤、国の地耐力強化岸壁工事、秋田洋上風力発電(秋田市)の洋上風車建設工事が進められている。さまざまな大規模工事が一度に見られるので、関心のある人は近くの大森緑地から見学してほしい」と話している。
 国は2年9月、能代港を全国で初めて洋上風力を整備する際の拠点「基地港湾」に指定。発電事業者は埠頭の9・4㌶のうち8㌶を最長30年占用できる。

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