JAXAが小学校で授業、宇宙の魅力伝える

風船を使った気圧実験をのぞき込む子どもたち(岬小で)
山口県宇部市の岬小(安平秀行校長) で27日、宇宙を教材にした授業があった。先生は宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙教育センター主事の松原理さん(32)。人工衛星からの画像紹介、身近な道具を使った実験などを通し、5年生28人に雲のできる仕組みや動きを教えた。JAXAの一部機能が宇部市内に移転したのに伴い、3月に県教育委員会と同センターが、宇宙教育活動に関する覚書を締結。今年度は、県内の小・中・高校6校で特別授業が予定されている。
松原さんはJAXAの経営理念や宇宙の定義(地表から100キロ超)、太陽系、銀河系などを説明。「地球は生物がいる貴重な星」と話した。雲は「見えない水蒸気が見える水や氷になったもので、地上5~13キロにある」とし、ペットボトルに水を入れて作り出す実験をした。ちりの役割を果たす制汗剤を加えて、空気を送り込み、栓を抜くと一気に内側が曇った。透明容器の中の風船を膨らませる気圧実験や、下敷きにガムテープを付けて机から引っ張り上げる吸盤実験なども展開。国際宇宙ステーション(ISS)内で、ぞうきんを絞ると表面張力でまとわりつく映像も見せた。
静止気象衛星ひまわり8号が撮影したここ3日間の画像を、白い大玉に投影すると、台風22号の動きがくっきり。ISSから地球を見た画像では、神秘的な日の出、雷、オーロラなどに「すごーい」の声が上がった。最後に松原さんは「みんなの将来は宇宙のように無限に広がっている。可能性を広げるため、すべてのことを全力で頑張って」とメッセージを送った。
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