全国郷土紙連合

全国11新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

伊仙町に新種ドジョウ 徳之島 研究者の中島さん「生物多様性を裏付ける存在」

伊仙町で見つかった新種のシノビドジョウ(中島さん提供)

 鹿児島県徳之島の伊仙町に生息しているドジョウが新種であることが分かった。福岡県の淡水魚研究者、中島淳さん(45)が「シノビドジョウ」と命名し、11日発行のニュージーランドの国際学術誌「ズータクサ」に論文を発表した。中島さんは「身近な魚だからこそ、今になって国内で新種が見つかったのは驚き。世界自然遺産の島の生物多様性を裏付ける存在だ」と語った。

 シノビドジョウは成体で8~9センチ、大きいもので約12センチ。背びれの形状や胸びれの骨の構造が他の種と異なる。1930~70年代に奄美大島、喜界島などで採集した標本が残っており、存在は知られていたが、近隣に生息する他の種との比較研究が進んでいなかった。

 中島さんは東京都出身。大学生の頃から淡水魚の研究を始め、現在は福岡県保健環境研究所で専門研究員を務める。新種のドジョウに関しては、2015年に知人研究者からの情報で徳之島に生息していることを知り、16年に自ら足を運んで伊仙町内の2カ所で生体を確認している。

 中島さんは「国内では西表島にも生息しているが、原産は奄美群島の可能性が高い。西表島には奄美から持ち込まれて繁殖したとみている」と見解を示し、「奄美大島でも調査したが生息は確認できておらず、沖永良部島では生息していた池が改修されて絶滅した恐れがある。喜界島では1930年代の標本が最後とみられ、奄美群島でも徳之島にしかいない可能性がある」と希少性を強調した。

 中島さんは「ドジョウは生体の入手が簡単で、島内で他のドジョウを放流すると交雑してしまう恐れがある」と懸念を示し、「島内でビオトープ(生物生息空間)をつくって放流したり、現在の生息池の環境改善をするなどして生息数の増加を目指したい。住民は島の自然の大切さを再認識して、安易に生き物を捨てたり、環境を破壊したりしないでほしい」と保護への協力を求めた。

関連記事

紀伊民報社

「輝け三川」の拠点 活動・交流センターが完成

 和歌山県旧大塔村の田辺市三川地域を盛り上げようと、住民でつくる「輝け三川」(谷口秀寛会長)の拠点「活動・交流センター」が同市面川に完成した。地域の名所「百間山渓谷」に向かう市道沿いに手作りし「...

荘内日報社

酒田の魅力 おもてなし学ぶ 泉小 酒田舞娘とお座敷遊び体験

 酒田市の泉小学校(長岡勝也校長)で14日、酒田舞娘(まいこ)による出前授業が行われ、5年生41人が参加。芸妓(げいぎ)の小鈴姐さん、酒田舞娘の鈴華さんと鈴千代さんの講話・演舞を通し「酒田の魅力」「おも...

マイマイガ 幼虫続々 大量発生を警戒 遊具や洗濯物…駆除追われる 浦幌

 浦幌町内で今月に入り、マイマイガの幼虫が各所で確認されている。外に干した洗濯物や車などに付着し、町民は駆除に追われている。  十勝では2008年、本別や足寄など東部を皮切りに全域でマイマイ...

宇部日報社

県央連携7市町のプロモーション、山口宇部空港【宇部】

広域観光を誘引  山口宇部空港の国内線到着ロビーで、県央連携都市圏域を構成する7市町(宇部市、山陽小野田市、山口市、美祢市、萩市、防府市、島根県津和野町)による合同観光プロモーションが行われて...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク