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スモークウッド「燻助」好評 各方面から注目 厚真町の森林再生にも貢献 イワクラ

苫小牧市晴海町の総合木材業イワクラが今春発売した薫製用のスモークウッド「燻助(くんすけ)」が各方面から注目を集めている。販売を始めた4月以降、アウトドア愛好家のほか、薫製商品の開発に取り組む道内の食品製造事業者からの注文や問い合わせも相次ぐ。原料は、2018年9月の胆振東部地震で大量に倒れた厚真町山林のエゾヤマザクラ。売り上げの一部を森林再生に活用するという。

ピートを混ぜたプレミアムスモークウッドをPRするイワクラ社員

 スモークウッドは、エゾヤマザクラの幹などを細かく破砕し、棒状に圧縮加工した商品。エゾヤマザクラは他の樹種に比べてタールが少なく、薫煙した際に食材に付く苦みはあまりない。スモークウッド60グラムで1時間15~30分ほど発煙でき、魚やチーズ、ゆで卵などさまざまな食材に利用できる。宗谷管内幌延町のピート(泥炭)をブレンドした「プレミアム」も開発し、同社の倉知英治さん(47)は「ピートを練り込むことでワンランク上の薫香を楽しめる」とアピールする。

 価格は、通常のスモークウッドが1本(180グラム)462円、プレミアムは同572円など。イワクラの本社事務所やオンラインショップのほか、汐見町の「とまこまい海の駅ほっき館」でも扱っている。オンラインで買う場合は別途送料が掛かる。

 アウトドアブームも後押しして、4月から本格的に売り出して以降、注文が相次いでいる。スモークウッドを使い、チーズや食肉などを材料にした薫製を商品化したい―と、道内の食品関係企業や酪農家からの引き合いも強い。これまでに食品製造事業者などから20件ほどの問い合わせが寄せられ、200本程度売れたという。倉知さんは「大量に売れているというわけではないが、当初予想の2倍以上の販売数」と好反応に驚き、「今後もさまざな広報活動で燻助をPRしたい」と意気込む。

 売り上げの一部は、胆振管内の若手林業従事者でつくる胆振林業青年部(苫小牧市)に寄付し、地震で被災した胆振東部の森林整備に活用してもらう。倉知さんは「胆振東部地震を風化させず、森を守るという気持ちで購入していただければ」と話す。

 一方、厚真町観光協会も今月から、事務局(町本郷)とオンラインショップで販売。同協会は「胆振東部地震の発災から今年で4年を迎える。復旧から復興へ向かっていく過程の中、イワクラさんとタッグを組んで復興の一翼を担いたい」としている。

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