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紀伊民報社

すさみ町で健康ツアー 首都圏から23人参加

ズームで参加者にアドバイスをする産業医の三宅琢さん(和歌山県すさみ町周参見で)

 和歌山県すさみ町で25~27日、豊かな自然を体感して心身ともに健康で、前向きになることを目的にしたワーケーション・ウェルネスツアーがあった。東京都と神奈川県の企業で働く30~60代の男女23人が参加。睡眠の質を向上させることなどを目指し、医師の指導の下、運動をしたり、バランスの取れた食事をしたりしてリフレッシュした。

 全国各地の自治体と連携しながら大人の社会塾、熱中小学校を運営している一般社団法人「熱中学園」(東京都、堀田一芙代表理事)と町が連携して開催した。内閣府のデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用している。
 ツアーは、職場環境のコンサルタント業などをしている会社スタジオ・ギフト・ハンズ(東京都)代表で産業医の三宅琢さんが中心になって実施。食事は料理研究家の山田玲子さんが担当し、町の特産品「イノブタ」など、地元の新鮮な食材を中心に使って調理した。
 このほか、ヨガ、ストレッチ、美声トレーニングなど、さまざまな分野の講師が指導したほか、岩田勉町長が地元の漁村を案内した。各講座の合間などにパソコンを開いて仕事をしている参加者もいた。
 ウェブ会議システム「ズーム」を使って指導した三宅医師は、睡眠の質を高めるため、散歩をすることや、寝る前に風呂に入って体を温めることなどをアドバイス。約1カ月後、ズームで、参加者と再会し、健康状態などについて話し合う。
 東京都のIT企業に勤める星野寛子さんは「健康やストレスに関する知識はあったが、環境が変わったことで、素直に身に入った。すさみ町には初めて来たが、荒削りなゴツゴツした自然と柔らかい町民の組み合わせが印象に残った」と話した。
 堀田代表理事は「町全体が協力してくれたおかげで、参加者にはすごく喜んでもらえた。カメラやマイクの性能が上がっており、ズームでも違和感なく講義できることも分かった。次回は11月に予定しているが、ここでしかできないユニークなプログラムに磨きをかけていきたい」と述べた。

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