心がこもった演奏をする小林さん（記念会館で）

　宇部日報創刊１１０周年記念「小林愛実ピアノリサイタル」が２６日、記念会館で開かれた。第１８回ショパン国際ピアノコンクールで４位入賞した宇部市万倉出身の小林さんによる６年ぶりの凱旋（がいせん）公演。心待ちにしていた約１３００人が来場し、優しくも力強い音色に耳を傾けた。宇部好楽協会、市文化創造財団主催。

　小林さんは、静かに音を紡ぎ始めると、同コンクールの予選で演奏したショパンの「２４の前奏曲」、「スケルツォ」の第１番から第４番の５曲を披露。観客は音色に聴き入り、全身を使って鍵盤を弾く様子に、目を奪われていた。演奏後も拍手は鳴りやまず、小林さんはアンコールに３曲を演奏して会場を盛り上げた。篠﨑圭二市長による花束贈呈もあった。

　小林さんは「昔から多くの方に応援していただけてうれしい。きょうの音を忘れず、またこの会場で演奏できるように頑張る」と話した。

　一般販売分のチケットは、初日に約１時間で完売。この日は、開演２時間半前から小林さんの雄姿を楽しみにした人たちが並び始めていた

　小林さんは、２０１５年の第１７回コンクールでもファイナリストに選ばれ、翌年に凱旋公演を行っている。