夏の観光キャンペーンのイベントで信州の魅力を語った今泉さんと鈴木さん（右）

長野県、市町村、観光事業者などでつくる信州キャンペーン実行委員会は１７日、「夏の信州　わくわく観光キャンペーン」のキックオフイベントを長野市内のホテルで開いた。今年をコロナ禍で打撃を受けた観光の「復興元年」と位置付け、全国に信州の魅力を積極的に発信しようと、親子で楽しめる体験イベントやサイクリング、カヌーなどのアクティビティを紹介。県内外の旅行会社やメディア向けにインターネットで配信した。

夏のキャンペーンでは、合宿やワーケーションの環境が整っていることも強調。さらに諏訪市の県霧ケ峰自然保護センターや伊那市のかんてんぱぱガーデンの新施設「モンテリイナ」など新しい観光スポットが続々と誕生していることもアピールしていく。観光地を巡るスタンプラリーや映画ロケ地の「聖地巡礼」も提案する。

親子向け自然体験教室で講師を務める動物学者の今泉忠明さんと、自転車を活用した観光地域づくりを進める官民の組織「Ｊａｐａｎ　Ａｌｐｓ　Ｃｙｃｌｉｎｇ（ジャパン・アルプス・サイクリング）プロジェクト」代表の鈴木雷太さんもキックオフイベントに参加。今泉さんはアズミトガリネズミのような発見例が極めてまれな動物など「謎の動物が多いこと」が長野県の魅力と指摘。「子どもたちに動物を好きになってもらって、その秘密を解き明かしてほしい」と話した。

同日、県観光機構の定時役員総会も同じ会場で開かれた。新型コロナ対策や経営改革に取り組み、各観光地が中長期的に売り上げる仕組みづくりやインターネットでの情報発信、オンライン商談会などに取り組んだ昨年度の事業報告を承認した。