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受精卵遠隔輸送 木曽馬が誕生 国内初 帯広畜産大学・南保教授研究室

 帯広畜産大学の南保泰雄教授(53)の研究室は、国内初となる受精卵の遠隔輸送による子馬(木曽馬)の誕生に成功した。長野県の天然記念物に指定されている日本在来馬の木曽馬の登録は130頭ほどと希少性が高く、南保教授は「日本在来馬を効率的に生産して、飼養頭数を増やす技術につながると期待できる」と話している。

国内初となる受精卵の遠隔輸送で誕生した木曽馬(右)と代理母となった北海道和種

 日本在来馬は、ホースセラピーや体験乗馬に適した体格や気性を持つが、飼育頭数は減少傾向にある。受精卵移植は効率的な生産法の一つとなり得るが、国内で生産される馬の多くは北海道で、代理母となる馬も道内で飼養されているケースが多い。一方、受精卵は回収から18時間以内に移植する必要があるとされる。

 南保教授らは昨年6~7月、長野県木曽町で飼養されている雌馬4頭から受精卵の回収を試み、計3個の回収に成功。受精卵(0.5ミリ)を20度の適温を維持する容器に入れ、帯広までの約1500キロを空路と陸路で9時間かけて計3回移送した。このうち2個の受精卵をそれぞれ当日中に、代理母馬となる同大の北海道和種2頭に移植した。

 子馬のうち1頭は5月29日に体重36キロで生まれた。母乳を飲み順調に成長し、現在は50キロを超えている。来年には木曽馬の里・木曽馬乗馬センターに譲渡するという。受精卵移植によるもう一頭の子馬は今月8日に生まれたが、複数の病気が見つかり、安楽死させた。

 南保教授は受精卵移植の利点について、受精卵を提供する雌馬がホースセラピーなどの活動を継続しながら1年で複数の出産ができるようになること、同じ掛け合わせで同一シーズンに複数の出産が可能となることなどを挙げる。今回ドナーとなった木曽馬のうち1頭は、妊娠継続が困難な腰の病を抱えており、そうした点でも意義は大きい。

 南保教授は2017年度から障害者乗馬に適した馬の安定生産や希少な馬の保全などを目的に、馬の生産技術の確立に取り組む。19年春には凍結精液を使った人工授精と受精卵移植による子馬の誕生を日本で初めて成功させた。

誕生した木曽馬(右)と代理母の北海道和種を囲む研究室の学生ら。前列右は南保教授

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