南高梅3年続きで高値 出荷初日の数量少なめ
統合選果場に持ち込まれた箱詰めの南高梅。関東や関西の主要市場に出荷される(30日、和歌山県みなべ町気佐藤で)
JA紀州から出荷される梅の主力品種「南高梅」の今季の取引が30日、関東などの主要市場で始まった。初売りの価格は、2L秀品で10キロ当たり7530円。3年続けての高値となり、農家らは喜んでいる。一方、実太りが遅れていることで、昨年より初日の数量は少なく、Lサイズが多いという。
農家からJA紀州の統合選果場や集荷場に持ち込まれた青梅は、29日に関東や中京、関西の主要市場に出荷され、30日に初売りがあった。
中心階級の2Lは7530円で、高値だった昨年初日の7560円とほぼ同額。4Lは8340円、3Lは8150円、Lは6260円、Mは5180円で、同様に昨年と近い価格だった。
2年前は不作、昨年は市場からの要望が強いということで高値だったが、今季の高値についてJA紀州販売部は「毎年、初日はいい価格になる。ここ3年は特にその傾向だ」と話す。
出荷は6月10日前後にピークを迎え、7月上旬まで続く。例年なら後半になると価格は下がるが、昨年は6月中旬になっても少し下がる程度だった。販売部は「今季も最後までしっかり売りたい」と力を込める。
一方、初日の数量は計約20トンで、昨年の初売りの約7割にとどまった。
2Lが中心なのは変わらないが、平年に比べると3Lが少なく、Lが多い。実太りが遅れているのが要因とみられ、今後、気温が高くなり、雨がある程度降ってくれることに期待したいという。
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