訪日観光再開に期待 観光庁実証事業出羽三山など巡る
観光庁が実施する「訪日観光実証事業」の参加者が28日、鶴岡市の出羽三山神社(宮野直生宮司)を訪れた。国は来月から訪日観光客の受け入れ再開を表明しており、本事業で観光地の新型コロナウイルス感染対策などを検証する。同神社の職員は「コロナ禍の2年間、感染対策の準備をしてきた。受け入れ再開に対する期待は大きい」と話した。
事業は、3回目のコロナワクチン接種済みの人を対象に4カ国の旅行関係者など約50人が参加。15組が12県を訪問する。本県では、米国在住の3人が28―30日の3日間、戸沢村の最上峡芭蕉ライン観光や寒河江市観光いちご園などを訪問した。
この日参加者は、羽黒山伏の案内の下、出羽三山の開祖・蜂子皇子の墓や合祭殿などを参拝。山伏の衣装や合祭殿の茅葺(ぶ)き屋根について質問するなど、関心を示していた。

羽黒山伏の案内で出羽三山神社の境内を散策する参加者
3年ぶりに来日したというハワイのヘンリー・オウさん(52)は「山々の景色がきれいで歴史も学べた。特に五重塔が心に響いた」と感想を語り、コロナ感染対策については「消毒液の設置や合祭殿内の椅子の間隔を空けていたりしたので、外国人は安心して来れると思った。ハワイでは半数の人がマスクを着けておらず、着用を嫌がる外国人もいると思うが、国の決まりなので特に問題はないと思う」と話した。
県によると、2019年の本県への訪日観光客は約38万8000人に対し、2020年は約12万人と、コロナ禍に入ってから半数以下に落ち込んでいる。来月からの受け入れ再開について、出羽三山神社の吉住登志喜参事は「以前は多くの外国人観光客に来てもらっていたが、今はほとんど姿が見られない。ウィズコロナの時代、多くの人に対策を取って来てもらいたい」と期待をのぞかせていた。
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