新種のミミズハゼ発見 鹿大研究チーム 奄美大島などの海岸に生息

奄美大島で見つかった新種のシラヌイミミズハゼ(鹿児島大学総合研究博物館提供)
鹿児島大学総合研究博物館の研究チームは、四国から奄美大島にかけての海岸で、ミミズハゼ属の魚類の新種が見つかったと発表した。体の側面の点線模様が蜃気楼(しんきろう)の一種、不知火を連想させることから、「シラヌイミミズハゼ」と和名を付けた。
鹿児島大学大学院農林水産学研究科の是枝伶旺さん(23)と同博物館の本村浩之教授が、17日発行のニュージーランドの国際学術誌「ズータクサ」で論文を発表した。
シラヌイミミズハゼは体長1・2~3・3センチ。徳島や高知、県本土と屋久島、奄美大島など県内離島で生息が確認された。ミミズのような細長い体のハゼの仲間で、海岸の砂利の隙間に潜り込んで暮らす。
吸盤状の腹びれを持ち、体の側面の中央に小さな黒い斑点が点線のように並んでいるのが特徴。海岸の河口近くの砂利浜で、淡水がにじみ出す特異な環境を好むという。
是枝さんは2020年7月に奄美大島で調査を行い、宇検村平田の海岸で8匹の標本を採取。21年12月にかけて各地で計36匹が見つかった。脊椎の骨の数などの特徴が、静岡や高知に生息するイチモンジミミズハゼと似ていたが、胸びれの形や点線模様が明瞭なことなど、形態の特徴が異なることから別種と分かった。
是枝さんは「干潮時に干上がる砂利の中にいる魚は、ほとんど調べられていない。ミミズハゼはまだ名前の付いていない種も多く、存在を知られていないことも要因の一つ。今後も多様性を明らかにしていきたい」と話した。
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