沖永良部産ユリが優秀賞 ジャパンフラワーセレクション 八重咲きの新種「咲八姫」

ジャパンフラワーセレクションでベスト・フラワーに輝いた咲八姫(鹿児島県農業開発総合センター提供)
優れた花卉(き)を選ぶコンテスト「ジャパンフラワーセレクション(JFS)」(同実行協議会主催)の審査結果が17日に発表され、鹿児島県沖永良部島産で県育成品種のテッポウユリ「咲八姫(さくやひめ)」が切り花部門でベスト・フラワー(優秀賞)に輝いた。咲八姫は、一般消費者らの人気投票第1位に贈られるモニター特別賞など三つの特別賞も受賞した。
県農業開発総合センター果樹・花き部によると、テッポウユリは従来、花びらが6枚の一重咲きだが、新品種の咲八姫は約2倍の花びらが重なり合って咲く八重咲き。花は上向きに咲き、立ち葉で草姿が良く、ユリの重要病害の一つである葉枯病に強いのも特長という。
沖永良部島では現在、花卉農家6人が咲八姫の球根、切り花を生産し、今年4月から本格的に東京や大阪などへの出荷を始めた。今後のテッポウユリの消費拡大や産地の活性化が期待されている。
JFSの審査会は今月11日に横浜市役所であった。ベスト・フラワーは、姿や形、デザインに加え栽培のしやすさなど全体的なバランスに優れた品種に授与。咲八姫は、斬新で優れた形状をもつ品種に贈るニュースタイル特別賞と、育種技術により花の芸術性・商品性を高めた品種が選ばれるブリーディング特別賞にも輝いた。最優秀賞のフラワー・オブ・ザ・イヤーは、11月下旬にある中央審査委員会で咲八姫を含むベスト・フラワーの中から決まる。
同部の白山竜次部長は「今回の受賞は生産者にとって大きな励みになる。世界に類を見ない八重咲きテッポウユリを鹿児島県の特産品として発信していきたい」と話した。
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