山口大医学部付属病院が手術支援ロボットを使った直腸がん手術を開始

導入されたダビンチXi(提供)
山口大医学部付属病院(杉野法広院長)は、5月から手術支援ロボットを使った直腸がん手術を開始した。同手術で最新の「ダビンチXi」システムを導入するのは県内初。医師の手の動きを精密に再現するロボット装置による内視鏡手術で、小さな切開部から手術ができるため体への負担が少なく、より高精度な施術が可能になるという。 直腸がんのロボット手術は2018年に保険適用となって以降、全国でも広がりを見せている。直腸がんは、近くにあるぼうこうや肛門に向かう自律神経を傷つけずに、がんをすべて切除摘出することがポイントとなる。ダビンチXiでは、3次元(3D)ハイビジョンカメラによる超近接術野で、人間の手よりも広い関節可動域と手振れ補正の備わった鉗子(かんし)を使って、がんを切除。動作の制限や手技の難易度など、従来の開腹手術や腹腔(ふくくう)鏡手術の欠点を補うことができる。 同手術は、内視鏡技術認定医の資格を取得した医師により行われる。同院では2012年に泌尿器科で手術支援ロボットを用いた手術を導入し、現在は呼吸器外科、消化器外科のがん手術にも使用している。15日現在、直腸がん手術での稼働はない。 同院第一外科の原田栄二郎医師は「近年は手術支援ロボットの技術革新が加速度的に進んでいる。座って操作するため、医師の負担軽減につながる利点もあり、今後もっと普及していくと思う。最先端の技術を取り入れ、患者さんに、より合った医療を提供できたら」と話した。
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