市民の歓迎を受け入港したぱしふぃっくびいなす(19日午前8時すぎ、宇部港芝中西1号岸壁で)

　山口県宇部市の宇部港に19日朝、大型クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」が7年ぶりに寄港した。恩田幼稚園の年長児や家族ら100人が小旗を振って出迎え、日本船籍のクルーズ船で2番目に大きい船体に心躍らせた。　

　同船は、予定より30分早い午前7時半に入港。年長児40人が手持ちの旗を振り、「さんぽ」などの歌を歌って歓迎した。デッキに出て手を振り、子どもたちのかわいらしい姿を喜ぶ乗客も見られた。ぱしふぃっくびいなすを見ることをずっと楽しみにしていた幼児は、いつもより1時間早い6時に起床。「すごく大きかった。来てくれてありがとうという気持ちで、歌った」と喜んでいた。乗客たちは到着後、宇部興産専用道路を通る産業観光や長門、山口・美祢方面のバスツアーなどに出発。乗客が県内観光を楽しんでいる間の午前10時から、市内外700人の応募から抽選で選ばれた80人が、船内を見学した。

　同船は、総トン数2万6594トン、全長183・4メートル。日本一周ツアー中で、10日に神戸、11日に横浜で乗り込んだ200人が、北海道や新潟、長崎などに寄りながら海の旅を楽しんでいる。宇部港は最終寄港地で、今夜出港。20日に神戸、21日に横浜へと戻る。