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象徴空間、国立アイヌ民博が本格工事へ 白老ポロト湖畔で地鎮祭、安全祈る

カムイノミで工事の安全を祈願する北海道アイヌ協会の関係者=5日午前11時すぎ

 白老町ポロト湖畔で2020年4月に開設されるアイヌ民族の文化復興拠点「民族共生象徴空間」の施設建設工事が今年から本格化する。5日には中核施設の国立アイヌ民族博物館の建設地鎮祭が現地で行われ、関係者が工事の安全を祈願した。国立博物館の本体工事は近く始まる他、体験交流ホールや工房などアイヌ文化を発信し、体験してもらう施設群の建設が夏ごろにスタートする。

 ポロト湖畔の建設用地で行われた地鎮祭には関係者約120人が出席。施工者を代表し竹中工務店の篠井大専務は「19年11月の竣工達成へ全社を挙げて取り組みたい」とあいさつ。来賓で出席した北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は「文化復興の重要施設になれば」、高橋はるみ知事も「道内初の国立博物館は道民の誇り。アイヌ文化を世界に発信する拠点に」と期待を寄せた。この後、北海道アイヌ協会が伝統儀式カムイノミを行い、神々に工事の安全を祈った。

 象徴空間は、アイヌ文化復興のナショナルセンターとしてポロト湖周辺の約10ヘクタールの土地に整備。17年度から造成工事が始まり、18年度は国立博物館の他、工芸家の実演や体験をセットにした工房、アイヌ民族の古式舞踊などを披露する体験交流ホール、修学旅行など団体客を受け入れる体験学習館、象徴空間の玄関口となるエントランス棟の建築工事に着手。工房は18年度末、その他の施設は19年度に完成させ、20年4月24日のオープンを目指している。

 また、ポロト湖東側の高台に設けるアイヌ民族の慰霊施設は既に工事に入っており、19年度中に完成の予定だ。

 中核施設となる国立博物館は、鉄骨鉄筋コンクリート造り地上3階建てで、延べ床面積は約8600平方メートル。アイヌ民族の歴史や文化を総合的、一体的に展示する。展示室ロビーはガラス張りにし、ポロト湖を一望できるよう工夫を凝らす。

 基本展示室には、アイヌ語に関する「私たちのことば」、多文化共生の在り方を伝える「私たちの交流」、伝統の営みを紹介する「私たちの仕事」、カムイ(神)やアイヌ民族について紹介する「私たちの世界(信仰)」「私たちのくらし」「私たちの歴史」の6テーマで資料展示。文化を分かりやすく伝えるシアター、最新の調査研究を知ってもらう特別展示室も設ける。

 建設工事は早ければ来週にも現場に重機が入り、くい打ちが始まる予定。6月から建物の建築に入り、来年11月には完成させる予定だ。

 象徴空間の施設群建設が本格的に始まることに、戸田安彦町長は「国や道、アイヌ民族関係団体と連携し、年間100万人来場の実現に向けて情報発信、受け入れ態勢の整備に取り組みたい」と話した。

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