精神科医の香山リカさん（６１）＝本名・中塚尚子＝が１日付で、むかわ町穂別地区の国民健康保険穂別診療所の副所長に着任した。同日、辞令交付を受けた香山さんは「非常にエキサイトしている。私自身もいろんなことを学びながらやっていきたい」と意気込みを語った。

着任早々、診察に当たる香山さん

　香山さんは札幌市生まれ、東京医科大学卒。これまで立教大学現代心理学部教授や、東京医科大学病院総合診療科兼任助教を務め、執筆や講演など多方面にわたって活躍している。

　同診療所は昨年４月以降、副所長が不在だった。町が道地域医療振興財団などを通じて医師を公募していたところ、かねて道内で地域医療に携わることを望んでいた香山さんから応募があった。

　すでに診察に当たっており、「（体調以外のことを含め）いろんな話を聞けて面白い」と笑顔を見せる。穂別地区で化石が発掘されたハドロサウルス科の恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」（通称むかわ竜）やプロ野球・北海道日本ハムファイターズの大ファンであることを公言。自身の発信力を生かし、北海道についてはもちろん、「町のことや地域医療のことをいろんな人に知ってもらえるような活動をしていきたい」と意気込む。

　竹中喜之町長は「医療スタッフとして、つながりを大事に命を守る安全安心の環境づくりにご尽力を。知見やネットワーク、発信力を生かしてむかわ町の応援団、奉仕者として、末永くよろしくお願いします」とエールを送った。

　同診療所の夏目寿彦所長は「楽しい職場、まちづくり、町民の生活の一翼になれるよう一緒に頑張っていきたい」と話している。