幼稚園の看板と鍵を設置者の中山義隆市長に返納する園児ら＝18日午前、わかば幼稚園

　1950年に開園以来、71年間にわたって川平地区の幼児教育を担ってきた石垣市立わかば幼稚園の閉園セレモニーが18日、同園で行われ、園児や保護者、卒園者らが式典で感謝の気持ちを伝えた。次年度からは、かびらこども園へ移行する。

　式典では、園児らが同園の看板と鍵を設置者の中山義隆市長に返納。幼稚園への感謝の気持ちを込めて園児20人全員で「ありがとうの花」を歌った。

　設置者の中山市長は「石垣市の幼児教育の礎を築いた役割の大きさと功績に深く感謝。幼児期にふさわしい教育を実践し、尽力いただいた園長、先生、保護者、地域に心から感謝を申し上げる」とあいさつ。

　大城豊園長は「幼小中の一貫教育が推進できる理想的な環境で充実した園運営ができた。保護者や地域の方々には子どもたちを共に育てるという観点に立ち、理解や協力、支援をいただいた。次年度から新しい幼児教育がスタートする。今後も地域の子どもたちを保護者や地域の方々とともに見守り育てていきたい」と述べた。

　保護者を代表し、大濵永優ＰＴＡ会長は「自分も小さい頃に教わり、次は子どもがお世話になり、こうやって最後に携われたことを誇りに思う。今後はかびらこども園にも力を入れていきたい」と語った。

　1985年度ＰＴＡ会長の高嶺善伸氏、かびら保育所の眞榮田優子所長らも出席した。

　わかば幼稚園の卒園者は計1102人。親しまれてきた園歌は、一部歌詞を変更しこども園へ受け継がれる予定。