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長野日報社

長野県飯島産リンゴ海外でも好評 マレーシアで販売

「8種の飲み比べりんごジュース」の海外販売が始まり、さらに意欲を燃やす馬目葉二さん=飯島町本郷「桃沢晴香園」

 長野県飯島町本郷の果樹園「桃沢晴香園」の園主馬目葉二さん(50)は、町内の他農家からも果樹を買い取り加工して商品化した「8種の飲み比べりんごジュース」を、東南アジア向けの通販サイト「セカイマルシェ」に出品し2月末からマレーシアへの販売を始めた。町などが後押しする取り組み。馬目さんは「良質な飯島産果樹を国内外に発信できれば」と期待する。

 町は新年度から本格化させる「飯島流ワーケーション」事業の一環で、町内外の多様な事業者や人材の交流を推進し、特産品開発に都市部で働く企業人のアイデアを取り入れるプログラムも行っている。海外へ販売するアイデアはその中で提案され、企業人の、つてを頼って実現した。

 町によると、町内農産物の海外への本格的な展開は初めて。今後もそばなどを予定し、地元農家の活性化につなげていく考えだ。

 飲み比べジュースは、価格低迷や気候変動などで影響を受ける果樹生産者の所得を確保し、離農を防ごうと企画した商品。ネット通販大手の楽天市場内に町が「飯島町営業部」として開設する店舗や地元の道の駅などで2020年から販売し、好評を得ている。

 当初3農家のリンゴを用いてスタートしたが、現在では7農家になり、品種のバリエーションも増加。加工用の市場単価よりも高く買い取り、農家の意欲増進にもなっている。

 「セカイマルシェ」には、ジュースと共に馬目さんが生産するリンゴ「はるか」も出品。マレーシアの洋菓子店のケーキに早速採用され「とてもおいしい」と評価を受けた。

 「ジュースも厳選した果樹を使っており、自信はある」と馬目さん。「今後は自分が買い取るだけでなく、多くの人に運営に関わってもらって継続できる体制にしたい」と力を込める。

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