ロシア軍事侵攻での犠牲者を追悼し、鐘を鳴らす大松支部長＝5日午前、新栄公園内の鐘楼

　ロシアのウクライナ軍事侵攻を受け、石垣市と世界平和の鐘沖縄県支部（大松宏昭支部長）は5日、新栄公園の鐘楼で軍事侵攻の撤退と犠牲者追悼、恒久平和を願う平和祈念鐘打式を実施した。

　式は全国一斉ではなく、石垣市地区単独での企画。市役所職員や市議、平和の鐘支部のメンバーら約30人が出席。ウクライナで犠牲となった市民らを追悼する1分間の黙とうから始まった。

　中山義隆市長は「罪のない多くの市民が巻き込まれ、当たり前の日常が奪われ、生命・財産も脅かされている」と現状を伝えた。ロシアが核兵器使用を示唆したことについては「本市としては断じて容認できない」と訴え、平和的解決を願った。

　大松支部長はロシア軍事侵攻が国連憲章の原則に反する行為として批判し「この原則を破ることは、いかなる理由でも容認できない」と強調。「平和を願う人々の思いを一つにして平和の鐘の音を響かせ、石垣市から全世界に平和の心を発信し続ける」と決意を新たにした。

　その後、関係者らは鐘楼に移動し、中山市長を先頭に鐘打。鐘を打ち鳴らした後、平和を願って手を合わせる参加者も見られた。