白衣をまとい、決意を新たにする学生たち（山口東京理科大で）

　薬局や病院で実務実習を開始する山口東京理科大薬学部４年生に、同大が白衣を授ける「ホワイトコートセレモニー」が１１日、学内で初めて行われた。８３人が真新しい白衣を受け取って袖を通し、信頼される薬剤師になるために実習を通して成長することを誓った。

　同４年生１０３人は、２０１８年の薬学部開設時に入学した１期生で、学部として初めて実務実習生を送り出す時期がきたため、セレモニーを開いた。

　望月正隆学長は「憧れの薬剤師への一歩を踏み出す皆さんに期待している。さまざまな不安はあるだろうが恐れないで。患者に寄り添う心は、関わってこそ身に付けられる」と式辞。武田健学部長は「実習を通して、薬剤師としての責任感、使命感、倫理観を磨いて。医療人の一員として誇りを持って白衣をまとい、成長して戻ってきてほしい」と告辞を述べた。

　小野浩重実務実習委員会委員長が一人一人に白衣を手渡した。全員が白衣をまとった中、学生を代表して三ケ尻智美さん、木村向日葵さんが「国民に信頼される薬剤師になる」と宣誓。来賓の藤田剛二市長は「初心を忘れず、学んだことを存分に発揮してきて」と励ましの言葉を掛けた。

　実務実習は２１日から順次スタート。薬学部は６年制で、新年度の５年次から実習が本格化する。県内外の薬局と病院で各１１週間、調剤業務などに携わる。

　また、新型コロナ感染拡大防止のための待機期間を必要とする県外の薬局で実習する２０人は、この日のセレモニーには出席せず、先月末に白衣を受け取った。